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2014.2.28

よい遺伝子を目覚めさせる


筑波大名誉教授、村上和雄氏の心に響く言葉より…

人生には転機というものがあります。

それをうまくつかみ、よりよい人生への跳躍台としていくには、出会いということが大きな影響力をもっている。

あのとき、あの人に出会わなかったら、自分の人生はどうなっていただろう。

あとで振り返ると、そう思えることが必ずあるものです。

人間は多くの細胞からつくられ、細胞には膨大な遺伝子の暗号が書き込まれていて、いまその暗号解読が世界的規模で進められています。

あと5年くらいでヒトの全暗号の解読が終了し、生命の基本的な設計図の全容がわかるといわれています。

それによって、「出会い」と遺伝子にかかわりがあるのかどうかも、多少はわかってくるかもしれません。

なぜなら、人間が考えたり行動することのほとんどすべてに遺伝子が関与していて、遺伝子暗号に書かれたこと以外はわれわれの身には起きてこないと考えられれているからです。

これはごく最近になってわかってきたことなのですが、遺伝子の機能は電灯のスイッチのように、つけたり消したりすることができる、。

若いのに白髪になる人は、髪を黒くする遺伝子の機能が何かの理由で十分にはたらかなくなった(OFF)からで、高齢になっても肌にハリのある人は、本当ならもう眠っていい皮膚細胞の遺伝子が元気にはたらいている(ON)からなのです。

また、全遺伝情報のうち、実際にはたらいているのは5〜10%にすぎないと考えられている。

つまり自分に都合のよい遺伝子は目覚めさせてどんどんはたらいてもらい、都合の悪い遺伝子は眠ってもらうのがベストということになってきます。

たとえば発ガン遺伝子は情報としてだれもがもっていますが、これはずっと眠っていてもらいたい。

要するに人生をよりよく生きるためには、よい遺伝子をONにして、わるい遺伝子をOFFにするようにコントロールすることが必要になってくるわけです。

はたしてそんなことが可能なのか。

遺伝子の研究が進むにつれて、それが可能であることが少しずつわかってきた。

さらに勉学や仕事の能力の問題も次のようにいえます。

世の中には天才と凡人がいるが、どんな分野の能力であれ、個人が遺伝子として抱えているものにそう大きな違いはない。

現実に能力差が出てくるのは遺伝子のON/OFFが関係している…と。

以上のようなことから、よい遺伝子を目覚めさせるには次のことを実行するのがよいと考えられています。

@思い切っていまの環境を変えてみる

A人の出会い、機会との遭遇を大切にする

Bどんなときも明るく前向きに考える

C感動する

D感謝する

E世のため人のためを考えて生きる

『人生の暗号』サンマーク出版


環境を変えるとは、自らを崖っぷちに追い込むこと。

出会いや機会を大切にするには、頼まれごとを断らないこと。

「火事場の馬鹿力」という言葉があるが、異常の力を発揮するには、驚愕(きょうがく)というハッとする驚きが必要だ。

大人になればなるほど、ハッとすることは少なくなる。

すると、出会いも、感動も感謝も少なくなる。

感謝の心を持ち、明るく前向きに、世のために人ために生きていきたい。


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