2014.2.12 |
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ジャンプする理由 |
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明治大学教授、齋藤孝氏の心に響く言葉より…
自分が嫌なことをされたから不機嫌になる、というのでは非常に子どもっぽい。
気分の問題ではなく、一定の社会的な問題としての上機嫌を作っていく。
私の周辺の若い人はたいてい感情コントロールができているが、時折、社会人になりきれていないとか、大学生になっても、“プンプン坊や”で、子どもっぽいなという人もいる。
この人はこんな程度のことで怒ったり落ち込んだりするんだと思うと、その相手と距離を置いてしまう。
つまりお互いの成熟度を計り合いながら、友人を選んでいるところがある。
私たちの成長の過程というのは、自己中心的な感情からスタートして、やがてそこを離れて、他人のことを考えられる方向へ向かわなければならない。
そう考えると、絶えず笑顔で他人を気持ちよくさせる人こそ、正真正銘の大人ということになる。
これを、「そういう気質の人なんだから」と考えてはいけない。
挨拶が気質ではないように、上機嫌や笑顔も習慣化して身につけていきたい。
そんな意味で、私は上機嫌や笑顔を“技化(わざか)”することにこだわる。
笑顔を“技化”して、気分のいい悪いにかかわらず一定の状態にキープする。
それはよくある口角(こうかく)を上げて作る笑顔ではない。
簡単で即効性のある笑顔の作り方を教えよう。
身体そのものを「笑顔モード」にしてしまう方法だ。
軽く10秒くらいジャンプして身体をほぐす、ただそれだけである。
人と会うときは直前にジャンプして会うと笑顔が出やすくなる。
よく言われるところの「とってつけたような笑顔」とか「ぎごちない笑顔」というのは、心に屈託があって表情筋がほぐれていないからだが、こんな場合でも体全体をほぐすだけで、ずいぶんと変わってくる。
つまり、他者から受け容れてもらえる柔らかさを持つことが、よりよい対人関係の基本となる。
柔らかい雰囲気の人、明るい雰囲気の人は、それだけで人に好まれる。
そういう人が社会性のある人ということで、ちょっと尊敬されたりするのだ。
【“ちょっと尊敬”される人になる本】三笠書房
野球のイチロー選手は必ず試合前にやる動作が何種類も決まっている。
打撃前に必ず、肩や袖をつまみ、バットを立てる。
それが、「ルーティン」の行動だ。
“技化”するとは、何かをルーティンにすること。
笑顔を出すことや、機嫌をよくすることを、試合と考えるなら、本番前の自分独自の動作や言葉をルーティン化する。
自分独自のルーティンを作り、笑顔や上機嫌を技化したい。 |
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