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2014.2.9

新しいものと古いもの

永田公彦氏の心に響く言葉より…

日本には歴史的または芸術的に価値の高い芸能や工芸技術を『無形の文化財」にしようという考えが古くからありました。

そして、1955年1月、世界で初めて人間国宝(重要無形文化財保持者)が誕生しました。

以降これまで芸能・工芸技術の両分野で330人以上が国宝に認定され、国がその保護と継承を目的に支援を行っています。

この人間国宝で注目される点は4つあります。

1つは、パラドックスです。日本は、個人が表に出ることを是としない控えの文化が強い国です。その国が個人を表舞台に引き出し称賛するしくみを世界に先駆けて整えたことです。

2つ目は、伝統文化に対する日本人の心意気です。ノーベル賞は、物理、化学、医学、経済の研究者、平和推進者や文学者に与えられます。しかし人間国宝は、こうした分野の人たちには与えられません。あくまで伝統文化の匠にしか与えません。

3つ目は、日本の人間国宝の考えが世界に拡がったことです。韓国(1964年)、フランス(1994年)、チェコ(2003年)など複数の国が日本の後を追い、同様の制度を設けました。またユネスコも、無形文化遺産条約を2006年に発効しています。なお、条約策定にあたっては日本が大きな役割を果たしたといいます。

4つ目は、コントラストです。世界の人々が日本に抱くイメージの1つにロボットがあります。アストロボーイ(鉄腕アトム)やガンダムは、大英博物館など世界の博物館や美術館で常設展示されるほどです。これに加えアシモ(本田技研工業開発)等の人間型ロボットが海外のマスコミ等を通じ広く世界に紹介されます。

国際社会が日本にいだくイメージには、こうしたロボットが象徴する「未来、先端技術」というものと、人間国宝が象徴する「過去、伝承技術、人」に強くこだわるという二面性があります。

このコントラスト(対照)が、外国人には興味深く映ります。

70年代には、「芸術は爆発だ」のセリフで知られる岡本太郎が、「太陽の塔」を創り、世界へ発信しました。

この塔には、過去を表わす黒い太陽、現在を表わす太陽の顔、未来を表わす黄金の顔の3つの顔が示されています。

衝撃的で未来を感じさせる斬新なアイデアの中にも、造形や呪術性の面で彼が強く影響を受けていた縄文土器との共通点が多いとされています。

ご存じの通り、縄文土器は世界最古の土器に属し世界が称賛する古代芸術です。

「ロクロ窯も使わずに、ここまで複雑な作品をつくるとは信じ難い」…20世紀を代表するフランスの社会人類学者クロード・レヴィ・ストロース氏は、98年秋パリ日本文化会館で開催された欧州初の縄文展の作品を前にこう驚嘆しました。

こうした世界が注目する古代と未来の予感が融合するアートは他にも多くあります。

『世界が恋する日本の美徳』ディスカヴァー


人間の魅力はその感情の振れ幅にあるという。

喜怒哀楽の落差が激しければ激しいほど魅力的、ということ。

喜びもあらわさず、涙も流さず、感動も驚きもないような、感情の起伏のない一本調子の人に魅力を感じる人は少ない。

過去と未来、裏と表、光と影といった相反するものが混在するからこそ、そこに陰影(いんえい)が生まれ、魅力が深まる。

「未来、先端技術」と「過去、伝承技術、人」という相反することが見事に融合する日本。

新しいものと古いものも同時に大事にする人でありたい。



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