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2014.1.16

「ありがとう」の効果

山川紘矢氏の心に響く言葉より…

正直なところ、自分を振り返ってみれば、若い頃は、自分自身がとても感謝の足りない人間だったような気がします。

自分の人生は自分の力で全部切り開いてきたのだと、大きな勘違いをしていました。

勉強ができればいいのだ、という考えから、一番むつかしいと言われている大学に行き、一番難しい試験だと言われている司法試験も通り、国家公務員試験もいい成績でパスし、一番むつかしい就職先といわれているところに就職しました。

それを全部自分の実力だと思っていました。

そこには感謝がほとんどなかったような気がします。

小さな世界で高慢に生きていました。

そして、国家公務員を22年間しました。

22年経ったとき、病気になり、退職しました。

喘息になってしまったのです。

今、思えば、自分では気づかないまま、ストレスが大きかったのでしょう。

退職してからも、病気は簡単には治らず、最初の3年間はまさに地獄でした。

息ができないほどの喘息発作が1日中続き、毎日、毎日苦しくて転げ回っていました。

しかし、その喘息が神さまからの最大の贈り物だったと気がついたのは、何年もたってからのことでした。

病気が人生を40代で変えてくれたのです。

振り返って、人生は本当に完璧にできていると思います。

必要なときに必要なことに出会い、自分を見つめなければならないようになっていたのです。

問題の最中には、苦しくて、とてもそこまで考えが及びませんでした。

ひどい喘息から少し動けるほどに回復したとき、あるセミナーに参加しました。

そのセミナーで参加者全員が、みんなで手をつないで輪になり、「お父さんありがとう、お母さんありがとう」と言うワークをしました。

僕はバカバカしくて、「こんなところに来て、何で幼稚園みたいなことをしなきゃいけないんだ」と思いました。

その夜、うつらうつら眠っていると、お父さん、お母さん、兄弟、友達、先生の顔が次から次に浮かんで来て、その人たちに「ありがとう、ありがとう、ありがとう」と半分無意識で叫んでいました。

すると、体がスーッと宇宙に広がっていくような感じがして、自分が宇宙と一つになったのです。

それまで、あまり「ありがとう」と口にしない自分だったのです。

そして、翌日から病気はどんどん、快方に向ったのでした。

あの経験は不思議で忘れられません。

「ありがとう」と言えたとき、病気はその役割を終えて消えていったのでした。

「ありがとう」の効果をまざまざと体験しました。

『人生を変える極上の教え』イースト・プレス


人生には無駄なことは何ひとつ起こらない、という。

病気や、事故や、不運なことでさえ、そこには何か意味がある。

もちろん、健康や、幸せな日常や幸運にも、意味がある。

だから、健康や幸運に日々感謝するのは当たり前に大事なことだが、病気や不運にも感謝することが大事だということ。

なぜなら、それが起きた本当の意味を気づかせてくれたから。

誰に対しても、何に対しても、日に何回も、何十回も、「ありがとう」を言う人生でありたい。



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