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2014.1.12

アウトプットのスイッチ

水野学氏の心に響く言葉より…

新しいサービスや事業、商品といったビジネス。

発する言葉、しぐさ、伝えるメッセージといった人となり。

世の中のすべてのものは「アウトプット」で判断されます。

僕は、人間には「『超』能力」がある、と思っています。

といっても、スプーン曲げやテレパシーのような、いわゆる超能力を指しているのではありません。

視覚、聴覚、嗅覚、触覚、味覚の五感を総動員させたうえで「さまざまなことを敏感に感じ取る能力」。

人はこの能力を使って、「好き」か「嫌い」か、「買いたい」か「買いたくないか」を瞬時に判断していると思うのです。

たとえば、身の回りにこんな人はいないでしょうか?

たいして話したこともないけれど、「素敵だな」と憧れてしまう人。

決して悪い人ではないのに、なんとなく苦手な人。

ぶっきらぼうなのに、「きっと、本当はやさしいんだろうな」と思える人。

態度も言葉遣いも丁寧なのに、なぜだか信用できない人。

その人がどんなに素晴らしいことを考えていても、あるいは、どんなに表面を繕っていても、人は、相手の言葉や表情、話し方、佇まいといった、「その人に表出されているもの」を捉えて、「こういう人だな」と判断します。

人間に備わったその感覚は、とても敏感です。

出会った瞬間、相手がまだ一言も発していないうちから、即座に何かを感じ取り、判断し、何らかの第一印象を持ってしまうのですから。

そして、まったく同じことが、商品にも当てはまります。

その商品が、どれほど懸命な努力の末に生み出されたものだとしても、それが伝わるかどうかは別問題。

消費者は、売り場に並んだその商品のパッケージと価格(そして、場合によっては商品CMや製造元に関する知識をもとにした「イメージ」)だけを見て、「買いたいか買いたくないか」を判断します。

人はアウトプットしか見ない。

そして、相手が発しているのはどのようなアウトプットかを“感じ取り”ます。

『アウトプットのスイッチ』朝日新聞出版


どんなにいい商品であっても、それが相手に伝わらなければ無いのと一緒。

これは人も同じで、どんなに人物的に優れていようと、初対面のときの、挨拶や、返事などといった態度が悪かったり、服装などの外見が不潔だったりしたら、その人の印象は悪くなる。

つまり、商品も人も、表出しているアウトプットで決まる。

「40歳を過ぎた人間は、 自分の顔に責任を 持たなくてはならない」とは、第16代アメリカ大統領、リンカーンの言葉。

人間力が一番アウトプットされて出てくるのは、その人の「顔」。

年を重ねれば重ねるほど、魅力が増す「顔」をつくり上げたい。



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