2014.1.1 |
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天馬空を往く(元旦によせて)
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松下幸之助氏の心に響く言葉より…
昭和40年の大晦日、松下幸之助はNHKの「紅白歌合戦」の審査員席についていた。
絢爛(けんらん)豪華な美しい舞台に、次々に歌手が登場して歌う。
そんな歌手一人ひとりに拍手を送っていると、2時間45分がまたたくまに過ぎ去った。
しかし、審査が終わると幸之助は外に飛び出さねばならなかった。
元旦から家をあけたくない。
羽田零時1分発の最終便になんとしても乗りたかったからである。
NHKの配慮によって無事羽田に到着。
タラップに足をかけたときは、昭和40年が除夜の鐘とともに、まさに終わろうとしているときであった。
そして、天空に飛び立ったとき、昭和41年の新しい年が静かに明け始めていた。
幸之助は思わず、ハタと膝を打った。
“そうだ。
今年はウマ年だ。
そして、自分もウマ年だ。
考えてみれば、ウマ年生まれの自分が、ウマ年がまさに明けそめんとするこのときに、天空高く飛んでいる。
これこそ、「天馬空(てんばくう)を往(ゆ)く」の図ではないか。
こいつは縁起がいい。
今年はきっと、明るくいい年になるぞ”
幸之助の発想は、常にマイナスをプラスに、プラスをさらに大きなプラスに変える発想のようである。
『エピソードで読む松下幸之助』PHP新書
「天馬空を往く」(史記 楽書)とは、
天馬が空を自由に駆けめぐるように、考え方やアイデアを自由自在に巡(めぐ)らす、ということ。
牟田学氏に、こんな詩がある。
【打つ手は無限】
すばらしい名画よりも
とても素敵な宝石よりも
もっともっと大切なものを私はもっている
どんな時でも、どんな苦しい場合でも
愚痴を言わない
参ったと泣き言を言わない
何か方法はないだろうか
何か方法はあるはずだ
周囲を見回してみよう
いろんな角度から眺めてみよう
人の知恵も借りてみよう
必ず何とかなるものである
なぜなら打つ手は常に無限であるからだ
「打つ手は無限」(サンマーク出版)より
「天馬空を往く」とは、まさに「打つ手は無限」のこと。
天馬空を往けば…
今年は必ず、明るくいい年になる。 |
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