2013.12.15 |
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苦い薬は先
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精神科医、ゆうきゆう氏の心に響く言葉より…
カナダのアルバータ大学の心理学者であるキャメロンらの調査によると、人間は、
「何もやっていないうちからご褒美をもらうと、かえってやる気が低下してしまう」
そうです。
すなわち何かを始めるときに、
「よしっ!始める前にマンガを読もう!」
「やる気がわかないから、やる前に、少しだけネットサーフィンしよう!」
「勉強の前に、ちょっとだけ寝よう…」
「始める前に、好きな音楽を流しておこう…」
なんて思ってしまうと、まったくダメということ。
調査の結果の通り、その喜びが終ったあとに、「やる気がさらに低下」してしまうのです。
特に楽しい気分になればなるほど、つらい気分が「落差」のように感じます。
その結果、さらにやる気が落ち込んでしまうわけです。
せめてやる気を高めようとしてのプラスのご褒美なのにもかかわらず、逆効果になってしまうわけですね。
ですので、何かを始める前に、「やる気を高めるために、最初にご褒美を…」なんて考えているのなら、とにかくグッとガマン。
最初はつらいのです。
当たり前のことなのです。
それをプラスの何かで中和させることなんて、できません。
「ピノキオ」という童話で、ピノキオが苦い薬を飲む前に、角砂糖をねだるシーンがあります。
しかし当然ですが、角砂糖を食べたあと、薬を飲もうとはしませんでした。
角砂糖を食べると最初は幸せですが、そのあとの苦い薬がかえって苦しく感じてしまいます。
とにかく最初に、苦い薬。
終ったら、最後に角砂糖。
このように考えておくことが大切です。
どんな仕事でも、どんな勉強でも、「始めるとき」だけが一番つらいものです。
始めてしまえば、意外にも面白かったりするものです。
『やりたいことをぜんぶ実現する方法』海竜社
「先憂後楽(せんゆうこうらく)」という言葉がある。
常に、民に先んじて憂い、民が楽しんだ後に自分が楽しむ、というリーダーとしての心構えを説いたもの。
また、面倒なことや嫌なことは先に片づけ、それが終ってからゆっくり楽しむ、という意味でもある。
先憂の反対は、後悔。
先に楽しんだら、後悔することになる。
苦い薬は先、あとから楽しみがやってくる。 |
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