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2013.12.12

まわりが見える人

柴田励司氏の心に響く言葉より…

遊んでいるように見えて結果を出す人というのは「この人と一緒に仕事がしたい」「この人と一緒にいたい」と思われている人たちだ。

周りの人がサポートしたくなる人であり、周りを自然に巻き込んでしまう人たちなのだ。

そして、私利私欲が希薄なこと。

あれこれ性急に成果を求めたり、目に見える成功だけをガツガツとりに行こうとしたり、成果至上主義になりすぎるのは結局、弊害のほうが多いのである。

往々にして、真面目にがんばっているのに成果が出ない状態に陥っている原因もそこにある。

自分の結果、自分の成功に目を向けすぎるあまり、自分本位の考え方や自己中心的な仕事の進め方をして、周りのことが見えなくなってしまっているのだ。

これでは成果も人も寄ってこなくなる。

それでも、本人は相変わらずがんばって仕事をしているわけだから「こんなにやっているのに、どうして結果が出ないんだ。なぜ認められないんだ」という不満や焦りが募り、さらに「なんとかしなくっちゃ」「自分が、自分が」という姿勢を強めてしまう。

それに比べて、遊んでいるように見えて結果を出している人は、自分自身の結果だけを求めているわけではないから、自分本位な考え方もしないし、自己中心的な仕事もしない。

周りの人たちのことも見えているから、その人たちとの関係性も悪くない。

「この人と一緒にいると、なんかいいな」と思われるし、いつのまにか成果も人も寄ってくるのだ。

仕事とは『インプット』→『スループット』→『アウトプット』の三段階を繰り返すことだ。

インプットは勉強や情報収集。

スループットはインプットした内容を自分なりに整理して咀嚼し、自分に腹落ちさせること。

アウトプットはそれを使ってみる。

つまり実践すること、仕事がデキる人は、この三段階のホップ・ステップ・ジャンプをうまく実行している人だというのが私の持論だ。

真面目にやっているのに結果が出ない人は、がんばってインプットをしたけれど、スループット以降に問題がある場合が多い。

遊んでいるように見えて結果を出す人が、10の力を投入して100のアウトプットが出るのに対し、真面目にやっても結果が出ない人は10の力を投入して8〜9のアウトプットをするだけで、いっぱいいっぱいになってしまう。

根本的な原因の一つは自己中心的で周りがよく見えていないという傾向がある。

遊んでいても結果を出す人は、自分中心ではなく、周りとうまくつながっている。

彼らは周りを何とかしてあげたいと思っているし、周りは彼を何とかしてあげたいと思っている。

その結果として、本人の力は10でも100のアウトプットが出せると言う現象がしばしば起こるようになる。

『遊んでいても結果を出す人 真面目にやっても結果の出ない人』成美堂出版


自分のことより先に、人の幸せや喜びを考える人には魅力がある。

そういう人のまわりには人が集まる。

「与える者は与えられる」という法則があるが、まさにそれがこれだ。

自己中心的な人とは、まわりが見えない人のことだ。

まわりが見える人には、余裕がある。

だから、一見すると遊んでいるようにも見える。

まわりが見える人は、人のために尽くす人。



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