2013.11.13 |
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たった一つ、必ず決まっていること
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元カリスマ塾講師、木下晴弘氏の心に響く言葉より…
生の大切さを伝えるとき、私は、よく自分の子どもにこんな話をしました。
「パパはね、○○ちゃんよりも先に死ぬよ」
当然、子どもは「えっ?」と驚きます。
「でも、そうだよね。
人間には寿命があるんだから」
そう言うと、少しわかったような表情になります。
「だから、パパが元気なうちに○○ちゃんが、一人でちゃんと生きていけるような力を身につけてほしいんだ。
そのために、今こうやって勉強してるんだよね」
こう言うのです。すると、
「パパ、いなくなるの?」
子どもは不思議そうな顔でそう言います。
「すぐにはいなくならないよ。
でも、いつか必ず○○ちゃんとさよならしなくっちゃならないときがくる。
でも、心配しなくてもいいよ。
パパは今度生まれ変わっても、もう1度お母さんと結婚して、もう一度○○ちゃんと出会うからね」
そういうと、子どもはすごく喜びます。
ニコニコして抱きついてきます。
「死」という「生」の対極にある言葉を出して、いかにあなたを大切に思っているか、いかに今を楽しく過ごすことが大切かということを伝えるのです。
ただ「愛してるよ」「仲良くやっていこうね」と言うよりも、何倍も深い伝わり方がするはずです。
また、ある人からはこんな話を聞きました。
その人の家では最初の女の子が生まれて、それから4年後にまた女の子が生まれました。
妹が生まれてから上の子は、「何で妹ばかりかまうの?」と荒れに荒れたそうです。
自分に愛情が向けられていないと感じたのでしょう。
しかし、その人はこう言ってお姉ちゃんをなだめました。
「ねぇ、○○ちゃん。
お母さんはいずれ死ぬけど、あなたのほうが4年間も長く一緒にいられるでしょ。
でも、妹のほうは4年分少ないよね。
だから、その分を今埋め合わせさせてね」
素晴らしい伝え方です。
上の子への愛を伝えながら、下の子への愛も伝える。
そのために、死という時間軸を使って説明したのです。
死を意識するということは、間違いなく生を意識するということです。
つまり、生きていることの意味とは「死」という状態ではないもの、すなわち生きているだけでありがたい、生きているそれだけで尊いというものなのです。
そう考えると、あなたの人生はあなたが生きていることだけで素晴らしいものなだということがわかるのです。
ですから、どんな状況であっても、自分を好きにならない人生はもったいない。
精いっぱい生きること、それだけでいいような気がします。
『学校では教わらなかった人生の特別授業』フォレスト出版
この世に我々が生まれた時、たった一つだけ、必ず決まっていることがあるという。
それは、どんな立場の人であれ、「生まれたら必ず死ぬ」、ということ。
しかし、人は普通に生活しているときは、その事実を忘れている。
一休さんにこんな話がある。
あるとき、一休禅師が、めでたい言葉を書いてください、と頼まれた。
一休禅師は、「親死ぬ 子死ぬ 孫死ぬ」と書いた。
年の多いほうから、順番通りに亡くなることが、一番めでたいこと、との教えだ。
「死」を意識したとき、「生」は鮮烈となる。
そして、今、当たり前に生きていることが、ありがたいと感じるようになる。
二度とない人生、精いっぱい生きてみたい。 |
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