2013.10.26 |
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アイデア力
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齋藤孝氏の心に響く言葉より…
つながりそうもないものがつながってくるのが、「考える力」を上げる非常に重要なポイントである。
たとえば、ある現象を見て、「ボックス化」「ミニ化」などのように、「〜化している」というような、変換のルールを見抜くことだ。
これを、また別の事柄に適用して見ていくようにする。
私の場合、意識して「〜力」をつける。
それは「力」をつけることによって、それを明確に意識するためである。
たとえば『ドラえもん』を見ていて、どうしてこんなふうにストーリーが進むのかなと見ていくと、のび太はやたらと失言して、その失言がきっかけになっていると気づく。
それをふつうは『失言癖がある』と言うのだろうが、私はあえて『失言力がある』と言う。
たとえばのび太がスネ夫に向って、自分はそれを持っていないのに、「僕も持っている」と言ってしまう。
それによって、ドラえもんが「しょうがないな、のび太くんは」と諭(さと)しながらも、つい甘くつき合って、それを出してやったりする。
「失言力」と名づけると、それが「力」に見えてくる。
「対話力」などのように、当たり前のものに「力」をつけてもあまり面白くない。
つけてもかまわないが、新しいアイデアには結びつきにくい。
ふつうはつながらないだろうと考えるようなことを、あえてつなげる『無理やり感』が、考える力の起爆力になる。
まず、『他の人が考えるようには絶対に考えない』が基本だ。
他の人にとっては違和感のあるような感じを大事にする。
「一般的には」とか「ふつうの人はそう考える」というような考え方があるとする。
それを知らなければ困るが、それを前提にしながらも、それとは違う角度で考えていくことが大事だ。
必ずアプローチを変えることだ。
しかも、それが的外れではなく、本質を突いている必要がある。
まずはつねにちょっと角度を変えてみる。
違和感をベースにしたつなぎ方を意識する。
そうしたアイディア力がないと、いまは就職もむずかしいのではないか。
面接で、みんなと受け答えが同じでは、まともな人間という証明にはなるが、それだけでは採用されるのはちょっと厳しい。
ふつうは、変なことをいう人は、的を外していることが多い。
的は射ているけれども角度が変わっている、全然違う所から矢が突き刺さってきたとなると、面接官は「あっ」と思う。
そのときに初めて採用への道が拓ける。
だから、まずは的をはずさないのは大事だが、はじめに考えついたことが、他の人が言うであろうことだと想定できたら、それをずらそうと試みることだ。
ふつうの状態をまず設定して、「ふつうの考えだとこう考える」を踏まえる。
しかし、それだけは絶対にいわないという強い覚悟を持つことだ。
それが「クリエイティブに考える」ということの第一歩である。
『アイデアを10倍生む 考える力』大和書房
面白い人は、人とは違う角度で発想して、ヒネリのきいたことを言う。
今、人気のお笑い芸人は皆そうだし、ベストセラー作家も同じ。
アイデア力は今や、仕事だけでなく、誰にとっても必要だ。
人間関係において、うまい切り返しや、気の利いた一言という、人と違ったアイデア力がある人は人気がある。
もちろん、仕事においてもアイデア力があれば、今までになかったようなサービスや商品も生み出すことができる。
新しいアイデアは、「他の人が考えるようには絶対に考えない」が基本。
的は外さずに、いつも人とは違う角度から考える人でありたい。 |
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