2013.10.14 |
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一億総評論家
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天台宗、酒井雄哉大阿闍梨の心に響く言葉より…
いろいろ知識を身につけるのはいいことだけれど、自分が学んだ知識をどう生かして使うかが一番大事なんだな。
学校では、知識は教えてくれるけど、実際の使い方は、なかなか教えてくれない。
学んで得た知識は、日常生活の中でコツコツ実践したり挑戦してみることで、初めて使える知識として身につくんだ。
もし、学びっぱなしで実践しないと、実際に「やってみなさい」「つくってみなさい」と言われたときに、理屈は知っていてもうまくできない。
頭の中にただ置いてあるだけの、口先だけの知識しかもっていないことになるんだ。
そういう口先だけの知識でもって、自分ができないことを評論している人もいるね。
一時期、「一億総評論家」と言われたこともあったけど、なんでも批判するだけじゃダメだと思うし、批判ばかりしていると、まわりの人は相手にしてくれなくなるんだ。
昔、うちのお師匠さんがある会合で字を書いたときのことだけど、その様子をじ〜っと見ていた人がいたんだな。
そして、「ここのところは、こうはねたら、よかった」とか、「あの先生の文字は、もう一つ力がない」とか言い出した。
そこで、そばにいた僕は、「そんだけ知ってるなら、あんたが書いてみたらどう?」と言ったら、その人はごちゃごちゃ言い訳を始めて、しまいには席を立ってしまった。
口先だけの知識で終わらせないためにも、なんでも自分でやってみて、実践できるようになることが大事なんだと思うよ。
『今できることをやればいい』PHP研究所
人は得(え)てして、自分のことは棚にあげて、他人のことを辛辣(しんらつ)に批判する評論家になりたがる。
野球やサッカーなどのスポーツ観戦では、多くのファンが、まるで監督のように論評する。
スポーツ観戦ならそんなに害はないが、仕事や実生活でもその調子だったら、鼻持ちならない嫌なヤツと敬遠される。
口先だけの行動が伴わない軽薄な人間は信用されないのと同様、実力も無いにわか評論家も相手にされない。
言葉に行動が伴う人を誠実な人という。
評論家ではなく、誠実な実践者でありたい。 |
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