2013.9.20 |
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珠玉の言葉
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小林正観さんの心に響く言葉より…
「よいことばに出会うことは、よい友人に出会ったのと同じである」
よいことばに出会ったことが、よい友人に出会ったのと同じ価値を持つ。
すばらしいことばです。
和歌山県の高野山に行ったとき、お店にポスターのようなかたちで、次のようなことばが書いてありました。
「出会いは人の心を広げてくれる。別れは人の心を深くしてくれる」
「う〜ん」と、うなりました。
本当にそうです。
自分で気が付くには何十年もかかりますが、こんなことばに出会ったら、自分なりに納得できます。
「出会いはありがたいが、別れがいけないものである」というような価値観を、私たちは教え込まれました。
離婚がいけないこととか、親子の別れが悲しいとか、そういうふうに教え込まれてしまったのですが、「別れは人の心を深くしてくれる」と考えたら、それはそれでまたよしということになるではありませんか。
そのポスターを見たとき、たまたま数人の人と一緒にいたのですが、その中に離婚をした人がいました。
その人がこんなことを言いました。
「離婚をしたことにほんの少し残っていた後ろめたさがなくなりました。卒業できた気がします」
短いことばによって、人間は救われることがあるのです。
よい一言、よいことばは、よい友人を一人得たのと同じくらいの重みと深さを持っています。
『心に響いた 珠玉(しゅぎょく)のことば』KKベストセラーズ
中国の唐の時代に、于武陵(う ぶりょう)作の「勧酒(かんしゅ)」という題名の詩がある。
【勘酒】
勧君金屈巵
満酌不須辞
花發多風雨
人生足別離
【酒を勧(すす)める】
さあ、君に黄金の杯を勧めよう
このなみなみと注がれた酒を断ってはいけない
花が咲く頃には、風雨が多くなり、咲いた花はやがて散ってしまう
花と同様に、楽しみの後に別れはやってくる
人生に別れはつきものだ
これを、井伏鱒二は次のように訳した。
この杯を受けてくれ
どうぞなみなみ注がしておくれ
花に嵐のたとえもあるぞ
さよならだけが人生だ
人生には、たくさんの出会いもあるが、また同時に様々な別れもある。
親と子、家族、友達…
心を広げ、深くしてくれる言葉。
心に響く珠玉の言葉に出会いたい。 |
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