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2013.9.5

出前の丼

小倉広氏の心に響く言葉より…

長野県にフジゲンというギター会社があります。

この会社を創業し、たった一代でエレキギターの生産で世界一のトップメーカーに育て上げたのが横内祐一郎会長です。

横内会長が近所で行きつけの食堂に行くと、店主から突然「今日は、金は要らない。おごりだ」と言われたそうです。

理由を聞くと、店主はこんな話をしてくれました。

「あんたの会社に出前を下げに行くと、いつもピカピカに洗われて米粒ひとつ残っていない丼が棚の上に並んでいる。

しかも、真っ白でぱりっとした清潔な布がかけてある。

俺はいつも出前の片付けで汚い丼を見るたびに、自分はなんて情けない仕事をしているのかと悲しくなる。

けれど、あんたの会社に行くと、俺はいつも背筋が伸びてすがすがしい気分になるんだ。

だから、今日はお礼の気持ちとして、昼飯をおごらせてほしい」と。

フジゲンの社員がこれほど素晴らしい行動ができるようになったのは、会社がまだ小さな工場だった頃から、横内会長が

「世界一の会社ならばどうするか。それをいつも考えて行動してください」

と社員に伝え続けてきたからでした。

それが「真っ白な布をかけられた丼」という形となって現れたわけです。

しかし、ある読者からこんなメールがきたのです。

「確かにいい話ですが、出前でとった丼をわざわざ洗う必要があるのでしょうか?それでは、出前のお金を払った意味がないのではありませんか」

理屈で言えば、その方の言う通りでしょう。

出前の料金には、丼を洗うお店の人の人件費も含まれているはずですから、お金を払ったお客が丼を洗う必要はどこにもないわけです。

それを理解した上でなお、私は出前の丼をきれいに洗って返したいと思うのです。

その行動が合理的かどうかは私には関係ありません。

また、丼を洗うことが正しく、洗わないのが間違っている、と言っているわけでもありません。

「どういう人間になりたいか」

「どんな人生を歩みたいか」

という価値観は人それぞれで、正しいも間違いもないからです。

人間関係においては、自分がしたことがすべて返ってきます。

人間も社会も、合理性だけで動くのではありません。

むしろ多くは非合理なもので成り立っています。

だからこそ「ありがとう」という感謝の気持ちや、助け合い、思いやりがたくさん生まれるのです。

『「人に頼りたくない」のも「弱みを見せたくない」のもあなたが人を信じていないからだ』青春出版

レストランや居酒屋で、食べ散らかし、テーブルや椅子の下まで汚し放題にして帰る人がいる。

もちろん、お金を払っているのだから、それで問題はないとは言えるのだが、一抹(いちまつ)の寂しさが残る。

その反対に、お皿や箸を重ね、接客係が取りやすいようにテーブルの端に寄せてくれ、しかもテーブルの上を紙おしぼりなどできれいに拭いてくれる人もいる。

1日に何卓もテーブルを片付ける接客係にとって、それがどんなにうれしいことか。

お金を払ってもなお、「ありがとう」と言ってくれる人もいる。

「ありがとう」、「ごちそうまさ」、「おいしかったよ」、「またきます」という思いやりあふれる愛の言葉、「愛語」や、相手を気づかいう行動や思い遣りがどんなに人の心をなごませるか。

どんなときも、まわりに喜ばれる人でありたい。



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