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2013.8.24

お金があろうがなかろうが

クリスティーヌ・ルウィッキー氏の心に響く言葉より…

ベストセラー心理学書「幸せはいつもちょっと先にある」(早川書房)の著者であるハーバード大学教授ダニエル・ギルバート氏が行なった実験をご存知ですか?

この実験でギルバート教授は、宝くじが当たった人が、1年後にどれだけ幸せかを調査しました。

その結果、大金が転がり込んだことで生活のレベルが激変しても、その人が感じる幸福度は以前とほとんど変わらなかったということがわかったのです。

さらに興味深いのは、この幸福度の法則は不幸に見舞われた人に対しても同じように当てはまるということです。

ギルバート教授が、下半身麻痺になってしまった人に対して調査を行なったところ、下半身麻痺になる前後でもやはり幸福度は変化していなかったのです。

これらの実験結果からわかるように、たとえプラスに働こうが、マイナスに働こうが、外的要因は人の長期的な幸福度には影響を与えません。

外部の状況ではなく、満足しながら毎日を生きているかどうかで幸せが決まると言い換えてもいいでしょう。

つまり、周りの環境と幸せとは無関係なのです。

お金があってもなくても、健康でも病気でも、仕事があってもなくても、そうした要因はあなたが幸せかどうかに影響を与えません。

だからこそ、置かれた状況の中でどう生きるかに目を向ける必要があります。

今の暮らしの「ありがたさ」を感じ、希望を持って前向きに生きるのか、それとも将来に絶望し、ストレスを感じながら、世をはかなんで日々を無意味に過ごすのか。

すべてはわたしたちの選択次第なのです。

「今やっていることがうまくいけば、状況が一変して後は万事OK」と思っている人もいるかもしれません。

しかし、そんなふうに外部状況が好転しても、やはり幸せにはなれないのはすでに見たとおりです。

毎日を明るく楽しく生きるコツは、日常のささやかなことがらに価値を見い出すことにあります。

お日様の光、朝起きたときにどこからともなく聞こえてくる鳥のささやき、まわりの人の愛、仕事で人の役に立つ幸せ、そんな何げないことを大切にするようにしてください。

『いつもの「グチ」がなくなる本』クロスメディア・パブリッシング


「明珠在掌(めいじゅたなごころにあり)」という禅語がある。

美しい宝石は、実は自分の中にある、ということ。

メーテルリンクの童話、『青い鳥』のチルチルとミチルのように、「幸せ」を探して遠くまで行ったが、結局、「幸せ」は身近なところにあったことに気づく、と同じこと。

お金があろうがなかろうが、健康であろうがなかろうが、仕事があろうがなかろうが、そういった外的要因は「幸せかどうか」には関係がない。

「置かれた状況の中でどう生きるか」

日々の毎日の中に、幸せと価値を見出したい。



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