2013.6.13 |
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おみやげ言葉
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立川竜介氏の心に響く言葉より…
手みやげを用意して得意先や個人宅を訪れる際、何を持っていこうか、あれこれ考えるのが普通だと思います。
相手の好みや社員・家族の構成、以前に何か贈ったときの反応などなどを思い返しながら、ちょっと気の利いたものを選ぼうとするはずです。
ところが、手ぶらで訪問するとなると、気にするのは時間に遅れないことと伝える用件の内容くらい。
相手のことを考えないまま、相手のもとを訪れてしまいます。
成功を手にする人は、手ぶらで訪問する際もおみやげ(言葉)を用意して持って行く人です。
「忘年会の幹事、大変でしたか?」
「花粉症のクスリ、効いてますか?」
「そういえば、お子さんの運動会はどうでした?」
前回の話の続きをするのが「おみやげ言葉」の定番です。
おのずと気遣いが含まれた言葉になりますから、気持ちが伝わり、喜んでもらえます。
「この前の契約の件、うちの上司も前向きに検討すると言ってましたよ」
のような、実益をともなる言葉や相手が大喜びするような言葉も「おみやげ」には違いありませんが、それはいつも用意できるものではないので、定番を忘れないことのほうが大切です。
おみやげ言葉によって、その場の空気が潤うので、商談にしても相談にしても、スムーズな流れが生まれやすくなります。
実は、これ。
インタビューの仕事に通じます。
相手が有名社長にしろ、政治家にしろ、事前にその人のことを調べて、その人のことを知ってからじゃないと、話を聞くことなんてできません。
限られた時間の中で、本気の言葉を引き出すためには、おみやげ言葉も必要です。
気遣いのできる人は、おみやげの選び方が上手だと言われます。
口下手でも照れ性でも、相手を思い、気遣うことはできます。
おみやげ言葉を準備しているうちに、相手のことをもっと知ることにもなります。
手ぶらのときも、おみやげを忘れない。
訪問時の大切な作法です。
『成功を手にする人のちょっとした作法』阪急コミュニケーションズ
第16代アメリカ大統領、リンカーンはこう言った。
「木を切るのに8時間もらえるのなら、私は最初の6時間を斧を研ぐことに費やす」
名インタビュアーと言われる人は、事前の下調べに途方もない時間をかける。
その準備が行き届いていればいるほど、核心をついたインタビューになるからだ。
心理学の交流分析(TA)に、「ターゲットストローク」という言葉がある。
「ターゲットストローク」とは、相手の心にグッとくるような言葉や、核心をついたほめ言葉を投げかけること。
普段、自分が思ってもみなかったようなことをほめられると、誰もが幸せな気持ちになれる。
「ああ、私のことをよく見ていてくれたんだ」、と。
人と会うときには、「おみやげ言葉」の準備が必要だ。 |
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