2013.6.6 |
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世界最古の国家
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竹田恒泰氏の心に響く言葉より…
学校教育で建国の歴史を教えない国は、世界中で、日本だけではなかろうか。
わが国は現存する世界最古の国家である。
日本人なら素直に喜び、誇りに思えるこの重大な事実を、なぜ日本人は知らないのか。
世界には190を超える国が現存するが、そのなかで世界最古の国家が日本であることはあまり知られていない。
このことは、戦前までは誰もが共有していたことだが、戦後は国民の記憶のなかから抹消されてしまった。
老舗(しにせ)が「創業何年」と銘打つように、古い時代から継続してきたことは、大きな誇りである。
長い歴史のなかで、価値のないものは淘汰(とうた)され、失われてきたが、ほんとうに価値のあるものだけが守られ、今に継承されてきた。
伝統には、必ず相当の意味や価値があるものなのである。
世界の歴史は王朝交代の歴史だった。
世界史の年表を眺めれば、国家は数10年や100年程度で成立と滅亡を繰り返してきたことがよく分かる。
人類史上、400年以上国を守ったのは、数えるほどしか例がない。
ところが、そのなかで日本だけが、古代から続く王朝を守り、今も存在しているのである。
そして、わが国の建国よりも前にあった王朝は、いずれも滅び、今は存在しない。
では、日本の建国はいつなのか。
正式な歴史書である正史『日本書紀』によれば、初代神武天皇の橿原宮(かしはらのみや・奈良県橿原市)での即位がわが国の建国で、これは紀元前660年、すなわち今から約2700年前に相当する。
もっとも、これには考古学者からは神話的要素が強いと根強い批判がある。
そこで、考古学の立場から考察し、最も短く見積もっても、わが国の建国はおよそ2000年もしくは、それ以上前と表現して大きく外れることはない。
日本の国の歴史の長さは、他国と比較すると理解しやすい。
現存する国家のなかで日本に次ぎ、2番目に長い歴史を持つのがデンマークであるが、その歴史は千数十年と、日本の半分程度に過ぎない。
次いで3番目が英国で、九百数十年前のことである。
国連の常任理事国は英国を除いていずれも歴史が浅い。
アメリカが独立戦争を経て英国から独立したのが1776年、フランスはフランス革命が始まった1789年、中国は毛沢東が天安門広場で成立を宣言した1949年、ロシアはソヴィエト連邦が崩壊して独立を宣言した1991年が建国の年である。
日本国が2000年以上の間、王朝を守ってきたことは、人類史上奇跡といっても過言ではない。
『日本人はなぜ日本のことを知らないのか』PHP新書
2009年の英国の新聞エコノミストが発表した調査によると、世界33ヶ国の中で、自国に対する誇りが最も高い国はオーストラリアで、最も低い国は日本だったという。
2位からは順に、カナダ、フィンランド、オーストリア、シンガポール、インド、中国、フランス、スペイン、チリ。
「オーストラリア国民は、自国に対する信頼・称賛・尊重・誇りがより高い」とある。
これは、戦後の日本の教育の結果に他ならない。
自国の素晴らしさを教えず、逆に自虐史観を教えてきたから、自国に誇りを持てない人が増えてしまった。
正しい歴史教育は、愛国心を育て日本人としての誇りを持たせるために最も必要なことだ。
歴史教育とともに、神話や、偉人の伝記、道徳教育なども必須だ。
国家を家族と置きかえてみたら分かるが、自分の両親や先祖、あるいは家族に愛情や誇りをもてなかったら、家族はバラバラになってしまう。
これは、郷土愛や、会社や学校、あるいは友人に対する愛情も同じ。
自国の正しい歴史を学び、日本人としての誇りを取り戻したい。 |
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