2013.5.28 |
|
成功ではなく成長
|
|
サッカー、中澤佑ニ氏の心に響く言葉より…
僕のサッカー人生を表していると思った言葉がある。
「人生において『成功』は約束されていない。しかし人生において『成長』は約束されている」
これは田坂広志さんという多摩大学の教授の方が書いた『未来を拓く君たちへ』(くもん出版)という本で出会った言葉だ。
大げさな言い方かもしれないけれど、僕はこの言葉は人生の真理を突いているように思っている。
世の中、思い通りにはいかないのは、ほとんどの人が身に染みて感じていることだろう。
僕らサッカー選手にとって成功とは、結果であり、優勝やゴールといった華々しいものだが、僕自身、今までのサッカー人生において、そう簡単に結果が出たためしなどない。
一方で、週末の試合で得点をしたり、活躍したりする選手が、実は大して練習していなかったなんてことはよくある話だ。
そんな時、「なぜあいつが…」と思ってしまうのが人間のさがであり、僕も少なからず、嫉妬心にさいなまれた時期がある。
特に自分自身が人よりも努力していると自負していればいるほど、「自分はずっと居残り練習をしてきたのに、何で活躍できないんだ」とか、「何で俺は点が取れないんだろう」と悩んでしまうのだ。
だけど、そんなことを考えても、目の前の現実が変わるわけではない。
むしろ、心が乱れることによって悪循環にはまってしまう危険性すらある。
だから、僕はある時から自然とそういった「成功」を意識しないようになった。
もともと、先を見て練習をするタイプではなかったけれど、一層、日々の練習だけに集中するようになったのだ。
たとえそれで結果が出なくても、悪いところだけを反省し、気持ちを切り替えて練習に取り組むようにする。
そういうサイクルで競技人生を歩んできた結果、気が付けば、「成功」よりも「成長」を実感するようになった。
結果が出ないことを悔やむ必要はない。
重要なことは、日々、成長を実感できているかどうかなのだ。
『自分を動かす言葉』ベスト新書
「変わることがなければ成長することもない。 成長することがなければ真に生きていない」(ビル・ゲイツ)
成長と変化は同義語だ。
変化したからといって成功するとは限らないが、変化せずして成功した人がいないのも事実だ。
チャールズ・ダーウィンの言葉のように、『最も強い者が生き残るのではなく、 最も賢い者が生き延びるでもない。 唯一生き残る のは、変化できる者である』 のごとく、だ。
たとえどんな小さな努力であろうと、それを日々継続し、変化し続けることができるかどうか。
人生の本質的なゴールは「成功」ではなく、自己の魂の「成長」。
成功ではなく、成長を目指したい。 |
|
|