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2013.5.6

勝ち負けより、人間をつくる

日体大、渡辺公ニ氏の心に響く言葉より…

昨年の4月に指導を頼まれて、まずは2週間という約束で横浜まで、日体大陸上部の練習を見に行きました。

合宿所で一緒に寝泊りしたのですが、選手たちは夜中の12時近くまで起きている。

古い木造二階建ての寮でしたから、話し声が聞こえるんですね。

これじゃいかんと思って、結局そのまま8月いっぱいまで住み込んで、夜10時半消灯、朝5時半起床、これを徹底させました。

また、驚いたのはグランドへ行ったら、立派なオールウェザー(全天候型)なんです。

ところが、もう草が茫々(ぼうぼう)。

「おまえたちは入学してからグランド整備したことあるか?」と聞くと「1回もありません」と。

私は「陸上で一番大事なのはグランド整備。次が生活態度、その次が目標、目的を持った練習なんだ」と言って、毎朝15分間のグランド整備を始めました。

練習メニューは監督に一任して、私は口出ししない。

ただ、態度が悪いとかだらしない時にはとことん注意しました。

学生には煙たがられたと思いますよ。

でも、徐々に記録が伸びていった時に初めて「ああ、先生は僕のこと考えて叱ってくれたんや」と分かってくれたようです。

最初は食堂などで顔を合わせると避けていた学生たちも次第に向こうから声を掛けてくるようになりました。

まあ、もともと力は持っていたと思います。

けれど、だらしない生活で、魂がないような練習しかしてなかった。

そこを変えていったというだけですよ。

選手としての勝ち負けなんか大したことではなくて、部活動は人間をつくるところ、要するに人生の勝利者をつくるところだと思ってきました。

選手として優秀だった人が優秀な人間になるとは限らない。

部活動を通じて謙虚さや素直さ、感謝の気持、責任感や協調性を身につけることができれば、世の中のどこへ行っても通用する。

それが私の指導の根底にありました。

日体大の前は、西脇工業という高校で指導していたのですが、私が赴任した当初、西脇工業は卒業したらみんな就職していました。

ならば必ず箒(ほうき)を握れる人間に育てないかんと。

社会に出たらまず、箒を握って自分の仕事場を掃除する。

仕事が終わったら後にもう一回掃除をして、窓を閉めて帰る。

そうしたらどこへ行っても可愛がられる。

そういう子に育てようと思って部活動を指導してきました。

だから兵庫県一になるとか、日本一になるとか、そんなことは考えていませんでした。

しかし結果として、西脇工業なんか誰も行きたくいと言われていたのに、いまでは地区の中で一番志願者の多い高校になりました。

それも、優秀な生徒が集まってきている。

“弱小チームから日本一への道”

『月刊致知 2013年6月号』“水野彌一&渡辺公ニ・対談”致知出版社


渡辺公ニ氏は、昭和13年生まれ。

日体大を卒業し、43年に当時荒れていた、県立西脇工業高等学校に赴任、陸上で学校を建て直そうと、陸上部を創った。
幾多の困難を乗り越え、全国高校駅伝の男子で最多の計8回優勝を成し遂げた。

その実績を買われ、昨年、74歳で日体大のコーチとして招聘された。

日体大は、昨年(2012年)の箱根駅伝では創部史上最低の19位だったが、今年の正月はなんと30年ぶりに総合優勝。

招聘され、たった1年での快挙だった。

日本の武道や、茶道、といった「道」には、必ず「型」がある。

型は、挨拶や、礼儀、歩き方や、立ち方等の、立ち居ふるまいまで決まっている。

武道では、「守、破、離」と言われるが、型が出来ないかぎり、「守」の段階からは先には進めない。

型が出来て初めて、それを応用することができ、さらにそこから離れ独自の世界を築くことができる。

型は、仕事で言うなら、「整理」、「整頓」、「清掃」、「清潔」、「しつけ」という5S。

どんなに優秀なスポーツ選手であっても、挨拶やしつけといった基本の型ができてなかったら、社会では通用しない。

スポーツであれ、仕事であれ、勝負にこだわる前に、まずは人間力を磨きたい。



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