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2013.4.29

自らを律する

本多静六博士の心に響く言葉より…

人生の幸福は、現在の生活程度自体よりはむしろその生活の方向が上り坂か下り坂か、上を向くか下を向くかで決定せられるものである。

つまり、人の幸福は出発点の高下によるのでなく、出発後の方向のいかんにあるのだ。

したがって、大金持ちに生まれた人は、すでに坂の頂上にいるのだから、それよりも上に向うのは容易でなく、ややもすれば下り坂になりがちだが、ごくごく貧乏に生まれた人は、現在坂の一番下におりそれ以下になり下がる心配もなく、少しの努力で上になる一方だから、かえって幸福に生きる機会が多いということになる。

古今の大成功者がたいてい貧乏生まれであることは、貧乏生活から出発するため、努力によって幸福を感じる機会が多く、つい努力を習慣として日々新たに向上出発することになるからである。

人の健康は幸福の基礎であるのに、金持ちが健康になるには、貧乏人と同じように簡素質素な生活をしなければならないが、それが苦しいものだから、ついに怠惰になり、病身になり、人間幸福の基礎を壊しやすいということも不幸を感じる1つの理由である。

「富者を健康(幸福)にする唯一の方法は、不断に運動を節制とを行なって、あたかも貧乏人のごとく生活させることである」(サー・ウイリアム・テンプル)

では、名家や金持ちの子弟が幸福になるにはどうすればよいかといえば、それは最初はなるべく低い生活から始めて、欲望は自分の努力で満たすことにし、しかもその生活を自分の努力しだいで高めていくことである。

いたずらに、家柄や習慣にとらわれず、親譲りの財産などは当てにせず、自分の生活は自分の働きで営み、いわゆる不労所得によらず、勤労所得で生活し、しかもその勤労所得の増進に伴って、しだいにその生活を向上させていくことである。

そして、自分が生活上の心配なしに、何事もでき得る境遇にあるのを感謝しつつ、大いに学問もし、修養もした上、なるべく貧乏人にできない方面の欲望を満たすならば…たとえば直接物質上の利益はなくとも精神的には大変満足を感じる慈善、教育その他社会公共事業に尽くすならば、金持ちの幸福もまた、ここにきわまるであろう。

『自分を生かす人生』三笠書房


本多静六博士は1866年に生まれ、11歳で父を失い、苦学して後に本多家の養子となり、東大農学部を卒業。

ドイツへ留学し、帰朝後は東大助教授から教授になり、日本初の林学博士となる。

山林、土地、株などの売買で巨万の富を築いたが、自身は質素な生活を続け、退官を機に匿名でほぼすべての資産を教育や公共の関係機関に寄付したことでも知られている。

本多博士の時代と比べれば、現代のほとんどの人は、当時の金持ちと同等の裕福な生活をしていると言える。

便利な車に乗り、歩かなくなり、暴飲暴食、食べすぎて体を壊す。

人は、「我慢する」という自分を律することが苦手だ。

身を低くして、自らを律することはとても大事なこと。



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