2013.3.29 |
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理由もなく言ってみる
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小林正観さんの心に響く言葉より…
朝起きて、ベッドから下りる前に、「ありがとう、ありがとう、ありがとう…」と百回言ったとします。
そうすると、脳は突然不安定になる。
なぜ、現象がないのに、「ありがとう」なんだろうと。
このように、先に「ありがとう」を百回言うと、脳は、ありがとうの合理的な理由を探しはじめるらしいのです。
そうすると、その日の朝から、目にするものに対して、「ありがとう探し」が始まるのです。
カーテンを開けた瞬間に太陽の光がパーッと差し込んだら、「あー、うれしい。ありがとう」と叫ぶ。
これで1回。
さらに白いご飯に湯気が立っていると、「あー、ご飯がおいしそうだ。ありがとう。早く起きて、ご飯を作ってくれて、ありがとう」と叫ぶ。
これで2回。
「ありがとう」を言った人は、一日中ずっと「ありがとう探し」をして、脳が「ありがとう」に満ちあふれながら一日を終えることになるのです。
同じように朝起きたときに、「あー幸せ」と理由もなく言ってしまいましょう。
「あー、幸せ」と20回言った瞬間に、「あー、幸せ」に相当する現象を20個探そうとするので、「これも幸せ」「あれも幸せ」ということになる。
結局のところ、わたしたちが、目の前の現象をどう思うか、どう感じるかであって、「幸せ」という名の現象が宇宙に存在するわけではありません。
だから、普通に歩けることが幸せだと思った人には、幸せが1個。
目が見えることを幸せだと思った人は、幸せが2個、手に入る。
耳が聞こえて幸せ、口で物が食べられて幸せ、鼻で呼吸ができて幸せ…というふうに考えていったら、いくらでも幸せが手に入ります。
もし、起きたときに「つらい」「悲しい」「苦しい」「つまらない」「嫌だ」と20回言ったとする。
そうすると、いきなり脳が、その合理的な理由を探しはじめます。
白いご飯や味噌汁が湯気を立てていたりすることにも、「頼んでいないのに、湯気が立っている。俺が起きてから、よそえ」という話になる。
現象は一緒なのですが、ありとあらゆるものに対して、「つらい」「悲しい」「「つまらない」ということの原因探しが始まるのです。
『「そ・わ・か」の法則』サンマーク出版
「浦島太郎」の物語では、乙姫さまは玉手箱を「絶対に開けてはいけない」と言って渡すが、太郎は開けてしまう。
「鶴の恩返し」では、助けた娘が機(はた)を織って恩返しをしてくれるが、機を織る間は決して部屋の中を見ないでくださいと言われたにも関わらず、老夫婦は部屋を見てしまった。
人は、「○○してはいけない」と強く言われると、それが気になってしかたなくなり、結局その戒(いまし)めを破ってしまうことが多い。
「悲しくない」と繰り返し言っても、悲しくなってしまうのと似ている。
「ありがとう」と先に言えば、脳はそれに相当する現象を必死に探し出す。
「ありがとう」だけでなく、「うれしい」、「楽しい」、「ツイてる」、「感謝します」、「しあわせ」という言葉も同じ。
毎日理由もなく、「ありがとう」、「うれしい」、「楽しい」、「ツイてる」、「感謝します」、「しあわせ」とつぶやいてみたい。 |
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