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2013.3.9

人生はいつからだってやり直せる

華原朋美さんの心に響く言葉より…

立ち直るチャンスは本当にたくさん頂いたのに、それを生かすことができなくて…。

プライベートで恋愛でガタつくと、一気にバランスが取れなくなってしまって。

私には何より仕事が大事なのに、彼ができるとそれが見えなくなっちゃう。

そういう自分が一番ダメでしたよね。

今思うと、いろんな意味で幼かった。

普通なら20代っていろんな経験から学ぶ時だけど、それを薬物依存による入退院だったり、薬物の影響下から抜けきれない不安定な精神状態のまま過ごしてしまって、いろんな意味で自立できないまま、年だけ重ねていってしまった。

でも、いい加減そのせいにしたくないなって今は思っていて…。

厳しい世界だし、戻ったからといって歌い続けられという保証もない。

5年のブランクで、生きていられるだけでも幸せ。

健康でいられるだけでも幸せ。

家族の愛を近い距離で感じられるようになったその場所が一番大事であって、「ずっとそこにいればいいのに、なぜ?」って、何度も自問自答した。

そこには、いろんな感情があって、ひと言で表せないんですけど、最終的には、もう一度チャンスを頂けるのならというか、もう一度信じてもらえる自分に戻ることが、スタートラインのような気がしたんです。

確かに過去の私はボロボロだった。

だけど、それで終わりじゃない。

その気になれば「人生はいつからだってやり直せる」それを実践していこうって思う。

復帰第一弾は、話題の映画「レ・ミゼラブル」の日本語版劇中歌。

スーザン・ボイルさんが歌ってチャンスをつかんだ「夢やぶれて」。

「この歌を歌うために今までがあったんだね」って言ってもらえたら、苦しかった過去も報われるんじゃないかって。

宝箱になる気がしてるの。

苦しかった時期のすべてをそこに注ぐことでやっと過去の自分を成仏させてあげることができるみたいな(笑)。

先日も握手会に高校時代の友人がきてくれたり。

ケンカしちゃった友人も「こんなふうに頑張ってるなら私にもできるんじゃないか、と変な自信がついたよ」。

「あの時は絶対に復帰なんてムリ。薬の飲み過ぎでおかしいんじゃないかって見てたけど、今は見返された気分」って仲直りできたり。

失った信頼をひとつひとつ回復していくこと。

犬を二匹飼ってるんですけど、彼らとの信頼回復もまだまだこれからなので(笑)。

もちろん、そう簡単じゃないことは承知の上なので、何年かかろうとも誠心誠意取り戻していきたいです。

どのツラ下げて「また華原朋美とか名乗っちゃって、頑張ろうとしてるわけ?」って思う人もいると思う。

でもそこに立ち向かっていかなきゃいけない。

恥ずかしいことだけど、堂々としてなきゃいけないって、戸惑う自分もいるけど、相応の覚悟はしてます。

背を向けずにいてくれた方も、そうじゃなかった方も、ひとつひとつ大事にしていきたい。

とにかく怠ることはしないように。

怠ることは簡単で、過去の自分は実際に怠ってしまっていたから。

でも、私にはもう次はないので。

二度と後悔するようなことはしたくないし、「大事に丁寧に、そこは焦っちゃダメだぞ」って言い聞かせる感じですね。

「自分自身に悔しかった」と言ったけど、きっと同じように「悔しさ」を抱えている人も多いと思うんです。

夢を捨てることは簡単だけど、まだ踏んばれる。

やり直せる。

どちらを選ぶのも自分次第だから、一緒に頑張ろうって、そういう姿を見せていけたらいいな。

“華原朋美生まれ変わる”

『ヌメロ・トウキョウ 65 2013年4月号』f扶桑社


度重なるトラブルで世の中を騒がせたのは昔のこと。

20歳でシンデレラとなり、現在38歳の華原朋美は、「歌を歌うために生まれてきた」という神様がくれた使命へ、真剣に向き合い日々を生きている。

(同誌より)


「この歌を歌うために今までがあった」

薬物依存、挫折、失敗。

今の自分があるのは、そんな大変だった時があったからこそ… そう思える人は幸せだ。

そして、過去の失敗をさらけ出すことができたら、それは次のジャンプのためのバネとなる。

華原は、撮影中も、取材時も、スタッフに驚かれるほど、「ありがとうございます」と言い続けたという。

人生はいつからだってやり直せる。



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