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2013.2.27

笑顔でいるから楽しくなる

中山和義氏の心に響く言葉より…

デパートで働いているある女性は、いつも先輩に、

「もっと楽しそうに仕事をしなさい。

そんな疲れた顔でお客さんの相手をしたら誰も買ってくれないわよ」

と怒られていました。

彼女もそのことはわかっていたのですが、仕事が嫌になっていたので、それがどうしても顔や態度に表れてしまっていました。

ある日、彼女はAさんと一緒に催事の販売をすることになりました。

Aさんは彼女の同僚で、いつも本当に楽しそうに働いている女性です。

Aさんは、慣れていない忙しい催事の現場でも、いつものように笑顔で働いていました。

どうしてそんなにいつも笑顔でいられるのだろうと思った彼女は、思いきってAさんに、

「どうして、そんなにいつも楽しそうに仕事をしているんですか?」

と尋ねてみました。Aさんは、

「そんなに楽しそうに仕事をしているように見えますか?

そうだとしたらそれは亡くなった私の母のおかげだと思います」

と答えました。

その日の仕事が終った後、彼女はAさんからお母さんの話を詳しく聞きました。

Aさんは、お父さんが病気で小さい頃に亡くなってしまったため、お母さんに育てられたそうです。

お母さんは、仕事でどんなに疲れて帰ってきても、いつもAさんの前では笑顔でいたそうです。

ある日、Aさんが、

「どうして、お母さんはいつも楽しそうなの?

疲れたりしないの?」

と尋ねると、お母さんは、

「お母さんだって疲れているときや嫌な気分のときもあるよ。

でも、そんなときこそ、笑顔でいないといけないと思っているの。

ためしに笑顔を作ってごらん。

楽しい気分になるでしょ」

と答えました。

Aさんがお母さんに言われた通りに笑顔を作ると、お母さんは、

「その笑顔を見たいから、お母さんはいつも笑顔でいるんだよ」

と微笑みながら話してくれたそうです。

最後にAさんは、彼女に向かって笑顔で言いました。

「家は貧乏で大変でしたが、母の笑顔のおかげでいつも楽しかったんです。

楽しいから笑顔でいるのではなくて、笑顔でいるから楽しくなるんですよ」

次の日、彼女はAさんのように朝から笑顔でいるように気をつけました。

すると、いつもはあまり話しかけてくれない人まで、

「おはよう、楽しそうだね」とか、

「今日はやけに機嫌がいいね」

などと話しかけてくれました。

彼女の気持ちも自然に楽しくなりました。

笑顔の人の周りには、笑顔の人が集まってきます、だから、楽しいことも増えていくのです。

『会社に行くのがもっと楽しみになる感動の21話』三笠書房


「悲しいから泣くのではない、泣くから悲しいのだ」

という心理学の有名な言葉がある。

つまり、身体的な反応を意図的に起こせば、後からその感情がついてくるということ。

それは、楽しいという感情も同じ。

「楽しいから笑顔でいるのではない、笑顔でいるから楽しくなるのだ」

いつも不機嫌で、怒ったような顔をしていれば、不平不満、文句や愚痴ばかり言う嫌なヤツになる。

人は、その表情や態度に似合った人になる。

いつも笑顔で機嫌よくしている人は、幸せを引き寄せる。



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