2013.2.25 |
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常に神さまから見られている
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小林正観さんの心に響く言葉より…
北海道の登別温泉に1200人収容という世界最大の観光温泉旅館・第一滝本館というのがあります。
昭和2年に、南外吉(みなみそときち)という人が買いとったものです。
南外吉は、空知川のたもとで船運、水運会社を経営していたんですね。
東京方面から物資を運んできた大きな船が河口を上れないので、小船に物資を載せ替えて札幌近辺まで積んできて、下りも農作物を運び、その両方の船賃を得ていたので巨万の富を築いていた。
でも、台風で洪水にあって倉庫も船も流されて無一文になってしまうんですね。
それで、お金に困った外吉は、札幌で風呂屋の三助さんをすることになりまして、公衆浴場のお客さんの背中を流しながら釜焚き男をやるんですね。
そのうち、札幌の家々が個人でお風呂を持つようになって、公衆浴場がたちゆかなくなったんです。
「閉鎖するから、あんたも辞めてくれ」と言われ辞めさせられた。
今度は、北見の方に300坪の土地を借りまして、大豆の作付けをするんですが、それが大豊作だったため、翌年には全財産をはたいて3000坪の土地を借りて同じように作付けをしていたら、今度は大雨で全然収穫ができなくなって、また無一文になり、それどころか借金を抱えてしまうんです。
その後は、息子を旅館に養子にやっていたので、息子にやっかいになるかたちで、その宿の下男という仕事で、自分の上司が息子という状況で勤めることになりました。
苫小牧の駅前で、旅館の案内をするために吹雪の中ずーっと立って客を待っていたそうですね。
列車の着くとき南外吉の姿がないときはなかったそうです。
明治の初期、登別温泉に2軒の旅館があって、滝本さんという老夫婦が2人で5室ほどの旅館を経営していたんですが、全く後継者がいなくて「誰か買ってくれる人はいないか」と言っているときに、たまたま登別森林軌道の社長がいて「あんた、滝本館を買わないか」と外吉にもちかけたんです。
一方は小さな旅館の釜焚き男、一方は森林軌道の社長、どこに接点があったのかというと、この社長は、毎日毎日吹雪の中でも必ず駅で立ちつくして
客を待って呼んでいる外吉の姿をずーっと見ていたんですね。
外吉が「私は釜焚き男をしていて蓄えなどないし、そういうお金はないから…」とその申し出を断ったら、その社長は「そんなのはわかっている。私が全部貸してあげるから、お金ができたら返してくれ」と言った。
外吉は滝本館を買いとって、その結果、なんと5室の滝本館を30年間に400室の世界最大の温泉旅館にしたんです。
こうして大成功者となったのです。
外吉という人は、夜12時前に寝たことはなく、朝は午前4時以降に起きたことはなかったそうです。
どんなにひどいときであっても、いつもニコニコして働き者であったそうです。
投げやりになるなんてことは、まったくなかったそうです。
空知川の不運、これを不運というのか。
ここで潰されてなければ世界最大の第一滝本館はなかった。
公衆浴場が順調にいっていたら、世界最大の第一滝本館はなかった。
大雨で大豆が全部ダメになった。
ここで潰されてなければ世界最大の第一滝本館はなかった。
投げやりになったり、人生を投げ出したりしなかったから、そういうのを見ていた人が現れた。
その結果、登別の旅館を買わないかという話をもちかけられた。
どこかにこの人の〈失敗〉というのがあるのでしょうか。
どこに不運というのがあるのでしょうか?
このような話を知っているのと知らないのとでは、人生、全然違いますね。
倒産するとかは関係ないんですね。
外吉がものすごく大きな足跡を残したというのは、旅館を5室から400室にしたことではなく、どんなときでも愚痴を言ったことがないんです。
いつもニコニコと、どうしてそんなにひどい目に4回も遭ったのに、何でニコニコしていられるのか。
外吉は、〈不平不満、愚痴、泣き言、悪口、文句〉を言う人ではなかった、ということです。
いつも自分に与えられた運命の中で、ずーっとただひたすらやり続けた人だった。
人一倍大きな飛躍する人には、人一倍大きな一般的に言う挫折・つらいことが来ます。
そのときに、ぐずぐず〈不平不満、愚痴、泣き言、悪口、文句〉…これらを〈五戒〉と言いますが…を口にするかどうかを、実は神さまから問われている。
倒産がいけないとか、倒産がひどいというのは、すごい狭い考え方をしていますね。
職業なんか何をやってもいい。
どんな所でもいいんです。
いかに〈五戒〉を言わずに笑顔で生きているか、を常に神さまから見られているんですよね。
『で、何が問題なんですか』弘園社
どんなにひどい目にあっても、五戒という〈不平不満、愚痴、泣き言、悪口、文句〉を言わないこと、それが運を好転させる唯一の法則。
これは、倒産とか、病気とか、挫折、といった、「つらいこと」すべてに言えること。
病気になった、希望の学校や会社に入れなかった、事故にあってしまった、リストラされた…
世をのろいたくなるような、ありとあらゆる不運に対し、自暴自棄にならず、ニッコリと笑って目の前の仕事や生活に一所懸命努力する。
人生の問題はすべて、神さまからの「問い」であり、「試されごと」。
〈五戒〉を言わず、ニッコリと笑顔で生きていきたい。 |
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