2013.2.3 |
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面白い個性のある人
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曽野綾子氏の心に響く言葉より…
人間は外界からできるだけたくさん吸収しなければならない。
本を読み、人と付き合い、体を動かし、旅行をして見知らぬ町へ行き、初めて複雑な人間になれる。
付き合う時には人と同じことをして安心するという心理に、私は抵抗を覚えて育った。
付和雷同、流行を追いかける姿勢の人に、今まで面白い個性を見たことがないのである。
流行を追うのは恥ずかしいことです、と私は幼い時から母に言われた。
自分というものがない、か、自分が極めて弱いから、人のまねをして、人と同じ行動をとりたがるのだ、と母は言うのである。
今年はこういう服が流行です、と言われても、それが似合う人と似合わない人とがある。
それを見極めない人になってはいけない、と母は言ったのである。
人は自分がしたいことをする時には、はっきりと自分らしい理由を持たねばならない。
人がするから、自分もしたい、というのは、理由にはならない、と母は私に戒めた。
人が行く方向へ自分も行く、ということはかなり無謀な恐ろしいことなのである。
観念だけではない。
『人生の原則』河出書房新社
みんなが一緒にそろって、ではなく自分だけ独自の道を行くことはとてもしんどい。
批判にさらされ、バカにされ、傷だらけになるかもしれない。
「今まで通り」、「いつもと同じやり方」、「みんなと一緒」…
現状を打破しようとする力より、現状を維持しようとする力は数倍強い。
「かけがえのない人間になるためには、常に他の人とは違っていなければならない」(ココ・シャネル)
面白い個性のある人は、独自の道を往く。
人と違った道を往くことを恐れない人でありたい。 |
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