2013.1.7 |
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あなたは、何によって覚えられたいですか
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平野秀典氏の心に響く言葉より…
マネジメントの神様と言われた、ピーター・ドラッカー博士が13歳のとき、宗教の先生が教室を歩きながら問いかけました。
「何によって覚えられたいかね」
答えられなかった皆に向って、先生は笑いながら言いました。
「今答えられるとは思わない。
でも、50歳になっても答えられなければ、人生を無駄にしたことになるよ」
その後、60年ぶりの同窓会のとき、「あの質問のことを覚えているか」と誰かが聞いたら皆覚えていて、「40代になるまで意味が分からなかったけれど、その後この質問のおかげで人生が変わった」と言ったそうです。
あるとき、ドラッカー博士が、かかりつけの腕のいい歯科医に聞きました。
「あなたは、何によって覚えられたいですか」
歯科医は答えました。
「あなたを司法解剖する医者が、この人は一流の歯科医にかかっていたといってくれること」
ここで言う「覚えてもらう」とは、単に記憶に残るだけでなく、「記憶に沁み込むようなインパクト」を届けられたかどうかということ。
ドラッカー博士が言う、一生問い続けるべき質問「誰のどんな記憶に残りたいか」は、言い方を変えれば、「誰とどんなエピソードを創りたいか」になるはずです。
大切な人は誰で、その人とどんな思い出を創りたいのか?
『たった1人に伝わると大勢が感動する GIFTの法則』日本経済新聞出版社
自分の親族や親しい人で、亡くなった人を思い出したとき、その人とはどんな思い出があるか、何によって覚えているか、を考えてみるといい。
心温まるよい思い出を残した人も多いだろう。
しかし、悲しい思い出、嫌な思い出しか残っていない人もいるかもしれない。
自分の死亡記事や墓碑銘を自分で書いてみると、「何によって覚えてもらう」がわかる。
鉄鋼王アンドリュー・ カーネギーが自らの墓碑銘に刻ませた言葉がある。
「おのれより賢き者を、周囲に集める術(すべ)を知る男、ここに眠る」
人々に、何によって覚えてもらうか、を深く考えてみる必要がある。 |
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