2012.12.11 |
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ダメなら、さっさとやめなさい!
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神田昌典氏の心に響く言葉より…
私が、やめることの重要性を感じ取ったのは、経営コンサルタントとして、経営者からの相談を年間2000件ほどこなしていた時のことである。
毎日10人以上の経営者と話してきた過程で分かったことは、「うまくいく経営者は、誰も予想しえないタイミングで事業から撤退してしまう」という事実だった。
「やめなければいいのに…」とほとんどの人が止めるなか、優秀な経営者は野性的な勘で、やめることを決断する。
例えば、株式会社ソフトブレーンの創業者・宋文州氏は、土木解析ソフトの販売で起業したが、2000年、東証マザーズに上場後ほどなく、その事業から撤退。
当時、誰も手がけたことがなかった営業プロセス改善のソフトフェアに企業戦略の主軸を移した。
将来性があるかどうか分からない事業領域に、会社の未来を託したのであるから、株主からのプレッシャーは相当なものであったに違いない。
だが、宋氏の決断は見事に実を結び、ソフトブレーン社は株式公開後も急成長。
2005年には、東証一部に昇格上場することになった。
このように現実は、歩みをやめてしまったほうが、早く進めるという矛盾するようなことが起こる。
やはり、「やめるが勝ち」は真実なのだろうか?
より正確に言えば、続けるときには続け、やめるときにはやめる。
そのタイミングを的確に把握できるかどうかが、成功と失敗との分かれ道になる。
宋氏も、単にやめることだけがうまいのではない。
やめた後に取り組んだ事業は、どんなに「行き止まり」のように見えても、一歩も引かなかった。
そして見事な成功を勝ち取った。
つまり単にやめるのではなく、戦略的にやめることが重要なのだ。
『ダメなら、さっさとやめなさい!』(セス・ゴーディン著・神田昌典解説)マガジンハウス
「どんな困難に出合っても、成功するまでやめなければ、いつか必ず成功する」という言葉があるが、これも正しい。
同時に、「やめるが勝ち」という言葉も正しい。
世の中の変化で、将来必ずこうなる、と分かっていることは多くある。
例えば、日本の人口減や少子高齢化だったり、情報や通信の劇的な変化と、それに伴うデジタル化、ネットワーク化だったりする。
それらの変化を我がこととして、野生的な勘で捉えることができるかが、「やめるか」、「進むか」の違いとなる。
じっと我慢して頑張ることも必要だが、ときには「やめる」という選択も大事だ。 |
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