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2012.12.10

聞いてくれて、ありがとう


阿川佐和子氏の心に響く言葉より…

私は10年ほど前から、農林水産省などが主催する「聞き書き甲子園」という仕事を続けています。

これは、全国の高校生100人がそれぞれ、森で働く名人100人のところを一人で訪ね、「聞き書き」をしてレポートをまとめるという活動です。

森の名人とは、木こり、造林、炭焼き、枝打ち、椎茸作りなどに従事する職人のことですが、1昨年前からは範囲を広げて、川や海の名人にも加わっていただくことになりました。

高校生に課されたノルマはけっこう過酷です。

まず、見ず知らずの名人(ほとんどが60歳以上の高齢者)に電話をし、訪問する日を決め、当日は電車やバスを乗り継いで、森の奥へ一人で出かけ、「初めまして」と会った瞬間からテープを回してインタビューを始めるのです。

助けてくれる大人はいません。

インタビューを終えると自宅へ戻って、自分でテープ起こしをし、要点を拾い上げ、名人の一人語りのかたちでレポートをまとめます。

「大変だったけれど面白かった」と応える高校生の横で、嬉々とした表情を浮かべているのは、高齢の名人たちだったのです。

「最初、こんな孫みたいな若い高校生に、何を話せばいいんだか、何の役に立つんだか、わかんねかったけど、会って質問されているうちに、うれしくなっちゃってね。

だって、家族も知り合いも、誰も自分の仕事のことなんかに興味を持ってくれないからね。

こんなに自分の話、長くしたことねえもんな」

もはや「跡継ぎなどいらん!この仕事は自分でおしまい!」と豪語する名人たちが、「聞いてくれて、ありがとう」と高校生に感謝を述べている姿を見て、私は涙が出てきました。

素直な気持で好奇心の赴くままに人の話を聞いたとき、聞き手は自分の記憶や気持をそこに重ね合わせ、必ず何かを感じとるはずです。

そして、聞かれた側もまた、語りながら改めて自分の頭を整理して、忘れかけていた抽斗(ひきだし)を開け、思いも寄らぬ発見をするかもしれません。

『聞く力 心をひらく35のヒント』文春新書


本当は、人は自分のことを話したくてウズウズしている。

特に自分が今、もっとも関心のあること、力を入れていることなどを、ズバッと聞いてくれたら話は止まらない。

他人から認められ、共感されることほどうれしいことはない。

その反対が、無視や無関心。

素直な気持で、好奇心を持って人の話を聞く人でありたい。



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