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2012.10.19

人生という劇場では、自分で役を選べる


川北義則氏の心に響く言葉より…

囚人服を着せられて独房で一週間過ごせば、どんな人間も囚人らしくなってくるということが、有名な心理学の実験で確かめられている。

その実験は、学生を集め、囚人役と看守役に分けて、本物と違わない環境と状況を設定して行われた。

日当が支払われることもあって、最初はみんなおもしろがっていたらしいが、実験はわずか6日で打ち切られた。

あまりにも影響力が大きかったからだ。

実験であることがわかっているのに、囚人役の学生は囚人らしく変貌し、看守役も恐ろしいくらい看守らしくなってしまったのだ。

また、日常生活ではどうなのか。

いじめられっぱなしの人間が、いつまでたってもそのままなのは、その役にはまってしまったからではないのか。

たぶん、いじめる側にもそれは言えるだろう。

同じことは人間関係のすべてに当てはまるに違いない。

よいことにも悪いことにも…。

シェークスピアが言っているように、「人生は演劇であり、人はみんな役者」なのだ。

しかし、自分が望まない役はあんまり演じないようにしたほうがいい。

フリのつもりでいても、気づかないうちに本物になってしまう危険性大だからだ。

昔、俳優の森繁久彌さんがこんな意味のことを語っていたことがある。

「乞食の役をするために、乞食の格好をしてデパートに入っていったら、みんなからじろじろ見られ、イヤがられた。

そのうち自分は本当に乞食になったような気持ちがしてきた」

もしかすると、知らないうちに囚人役を演じさせられているかもしれないではないか。

そうとわかったら、さっさと役柄を変える努力をしよう。

そうしないと、一生そこから出られなくなる。

『人間関係のしきたり』PHP新書


人は、誰でも、立場によって様々な役割を演じている。

波風を立てないようにと、犠牲者や、我慢する役を演じるときもある。

しかし、犠牲者や我慢する役を演じ続けると、それに慣れてしまう。

こんなにいじめられているのに、「私ってなんて我慢強いんだろう」、「こんなことに絶対負けるもんか」とか、思ってしまう。

犠牲者などという、囚人の役は演じなくていいのにも関わらず…

加害者や迫害者の役も同じだ。

暴力的で、居丈高な迫害者になる人は、その役に酔いやすい。

本当は、望まない役はさっさと止めればいいだけの話なのだ。

「人生という劇場では、自分で役を選べる」

嫌な役はさっさと止め、明るくて前向きな役を選びたい。



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