2012.9.28 |
|
ゴールしたときが始まりのとき
|
|
アルボムッレ・スマナサーラ師の心に響く言葉より…
景気がいいとき、商売が繁盛しているとき、ものごとがいい方向に着々と進んでいるとき、人は舞い上がって、気を緩め、安心感に浸ります。
ところが、状況は急に変わります。
平和ボケした人はピンチに対応できないので、いざというときに失敗の憂き目を見ることになります。
この世のすべてが変わり続ける真理、「無常」を知っている人は、つねに状況を観察をしているので、有事のときの対応のしかたを発見できます。
だから、失敗もしません。
男女を例にとると、「永遠の愛」を誓って結婚した二人は、安心し、怠けるようになります。
やがて無残にも、永遠であるはずの愛は壊れてしまいます。
無常を知っていれば、結婚後も努力します。
お互いの愛を継続するには、いたわりあわなければならないことがわかっているからです。
そんな二人ならば、ピンチも一緒に乗り越えられます。
結婚は婚姻届を出したら終わりではありません。
「永遠の愛」なんて、ウソっぱちなのです。
『こころを清らかにする言葉』イースト・プレス
この世の中のあらゆるものは、ひとしく同じところにとどまることなく、常に変化し続けている。
つまり、永遠不変のものはない。
このことを、仏教では、「無常」という。
無常を説くお釈迦さまは、「何かをやって成功したら、次にはそれを捨てなさい」と、おっしゃっている。(同書より)
一つの成功にとらわれていては、新たな発想ができず、次の段階へのスタートがきれないからだ。
だから、ゴールしたときが、まさに始まりのとき。
商売にしても、人間関係にしても、うまくいっているときに人は慢心し、努力を怠(おこた)るようになる。
どんなときも、「人生は今日が始まり」、の気持ちで日々精進をしたい。 |
|
|