2012.9.25 |
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心の進化のバロメーター
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竹村健一氏の心に響く言葉より…
私は以前、松下幸之助氏にその成功の秘訣を問うたことがある。
すると、彼は何くわぬ顔をして、こう語ったものだ。
「あらかた運ですな。
ひとりの人間がやれることなんて、たかだか知れています。
万事、世の中のすべては、天の摂理で決まるのが90%、あとの10%だけが人間のなしうる限界やと思うとります」
この言葉からもうかがい知れるように、松下幸之助氏は事業における運の重要性をきわめて素直に認めている。
あたかも現在あるのは、これ運のおかげといった、非常に謙虚な姿勢が感じられるのである。
と同時に、彼がそのように考えるのは、自らの運の強さを十分に自覚しているからではないかと私は思っている。
いずれにせよ、なぜ松下幸之助という人物には、「運」や「ツキ」がついて回るのか。
神道から発した言葉に、
「心の進化のバロメーターは感謝の多少によってはかられる」
というのがある。
これはわかりやすくいうと、人間の心がどれだけ進化し、聖化したかを自己判断するには、自分の周囲のものごとに対してどのくらい感謝の気持を持っているかが、そのバロメーターになるというものだ。
逆にいえば、なにごとに対してもありがたみを感じない人、感謝しない人は、心が進化していないことになる。
たとえば、自分の置かれた立場や境遇を嘆いて、いつも不平不満ばかりいっている人は、ツキも運も逃げてしまう。
だが、素直に現状を肯定し、ありがたみや感謝を忘れない人には運がついて回るというのが神道の考え方なのである。
このリクツをもってすれば、たぐいまれな強運の持ち主、松下幸之助はつねに深い感謝の念を心のうちに秘めた人物、ということになる。
『運の強い人間になる法則』PHP文庫
心が進化している人は、当たり前のことに感謝ができる人。
心が進化していない人は、うまくいかないのを人のせいにしたり、不平不満や愚痴ばかりを言う人。
心の進化は、感謝できるだけでなく、どれだけ人を喜ばせることをしたか、世のため人のために動いたかという、人格や、徳を高める努力をしたか、でもある。
斎藤一人さんは、「自分に起きる問題は、自分の魂を成長させるためのもの」と言う。
そして、「問題を解決し、魂のステージを上げるたった一つの方法が、感謝すること」、だそうだ。
どんなことに対しても、謙虚に感謝する人に「運」や「ツキ」はやってくる。 |
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