2012.9.9 |
|
乱世ほど余裕が大切
|
|
致知出版の藤尾秀昭氏の心に響く言葉より…
「自分の形骸(けいがい)を学んではいけない。
自分は孔子が求めようとしたところを学んできた。
私が学ぼうとしたものを学びなさい」
安岡正篤師のこの言葉は伊與田氏の学問的信條(しんじょう)の根幹となった。
安岡先生に『素心規(そしんき)』と題する条文がある。
一、禍(か)が福か、福が禍か、人間の私心でわかるものではない。
長い目で見て、正義を守り、陰徳(いんとく)を積もう。
二、窮困(きゅうこん)に処するほど快活にしよう。
窮すれば通ずる、又通ぜしめるのが、
自然と人生の真理であり教(おしえ)である。
三、乱世ほど余裕が大切である。
余裕は心を養(やしな)うより生(しょう)ずる。
風雅も却(かえ)ってこの処(ところ)に存(そん)する。
四、世俗の交(まじわり)は心を傷(いた)めることが少くない。
良き師友を得て、素心の交を心がけよう。
五、世事(せじ)に忙しい間にも、寸暇(すんか)を偸(ぬす)んで、
書を読み道を学び、心胸(しんきょう)を開拓しよう。
六、租国と同胞の為に相共(あいとも)に感激を以(もっ)て
微力(びりょく)を尽そう。
…心に残る致知の言葉C「人生信條」より…
『月刊致知 2012年10月号』致知出版社
一昨年は1000年に一度とも言われる東北大震災が起き、原発の問題も未だ収まらず、しかも経済問題も世界的に深刻だ。
まさに、今こそ乱世と言える。
心の余裕は、一つは自信から生まれる。
心を養い、磨き、高めることを、ひたすらやり続けるなら、いつの日か自分も気づかないうちに、粘り強い自信ができてくる。
もう一つは、感謝の気持から余裕は生まれる。
今がたとえどんな境遇にあろうと、他人と比較せず、与えられた幸せに感謝できる人は、心に余裕のある人だ。
「乱世ほど余裕が大切」
困難なときほど、心を磨き、風雅も愛せる、余裕のある人でありたい。 |
|
|