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2012.8.2

幸せすらも習慣になる

サミュエル・スマイルズの心に響く言葉より…

よく言われることですが、人間というものは、習慣を束にしたようなものです。
そして習慣は、第二の天性です。

人間を若いころに教育して、よい習慣をつけさせることの重要性は、いくら強調してもしすぎることがありません。
若いころに習慣づけるのは、とても容易です。

そして、いったん習慣ができてしまえば、一生もちます。
木の皮につけた刻み目と同じことで、時間とともに成長し、大きくなります。

年齢とともに習慣が強固なものとなり、人格が形成されると、あらたな道へと曲がることが徐々に難しくなります。
そのため、新しいことを学ぶよりも、学んだことを忘れることのほうが大変になります。


そう考えると、むかしギリシャの笛吹きは、格下の教師から学んできた生徒には、倍の授業料を要求したといいますが、なるほどと納得されることでしょう。
古い習慣を根こぎにするのは、とても痛くて苦しいことなのです。

怠惰、刹那主義、大酒などが習慣として染みついている人間を変えようとしてごらんなさい。
たいての場合、失敗することでしょう。

どのケースでも、習慣が人生に根を張っていて、人生そのものの一部になっているので、引き抜くことなどとうてい不可能です。

幸せすらも習慣になります。

ものごとの明るい面に目を向けるという習慣があります。
もちろん、その逆に、暗い面ばかり見るという習慣もあります。

ジョンソン博士は、ものごとの最良の面を見るという習慣は、年に千ポンドという豪勢な年収よりも、はるかに価値があるといいました。
幸せな思いで心をみたす習慣は、要するに習慣ですから、人はそれを自分のものにすることができます。

そして、若者をこのような明るい性格、上機嫌で幸せな性質をもった人間に育てることは、たくさんの知識をつめこみ、学問のできる人間に仕立てることよりも、はるかに価値のあることではないでしょうか。

『大人の気骨』講談社


スマイルズは、「習慣や誘惑は我々の主人ではなく、逆に我々が、習慣や誘惑の主人なのだ」と言っている。

多くの人は、自分の変えなければならない習慣について知っている。
だが、それを時間不足や環境のせいにして、できない言い訳にしている。

そして、ずるずると長い年月、その習慣を引きずっていってしまうのだ。
他人にとってはとるにたらない小さな習慣の変更のように見えても、それを変えるにはちょっとした決意が必要だ。

決意とは、例えば…
他人や知り合いや家族に向ってその決意を公表する。
宣言を紙に書いて見えるところに貼っておく。

そして、次は行動するだけ…
小さく始めて、成功の連鎖をつくる。
チェック表をつくり成果が見えやすいようにしておく。
日々の進行状況の点検をする。
妨害する人を避け、応援してくれる人とつき合う。
失敗してもめげず、また挑戦する。

「幸せすらも習慣になる」
常に、明るい面を見る習慣を身につけたい。



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