2012.7.31 |
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ごきげんな人は長生きできる
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日米の医師免許を持つ、坪田一男氏の心に響く言葉より…
経済学者ブルーノ・S・フレイ博士は、「幸せな人は、幸せでない人に比べ、14%も寿命が長い」こと、先進国に限った研究では「幸せな人は7.5〜10年も寿命が長い」ことが示されている。
また、幸せな人は自殺する人が少ない、事故に遭いにくい、血圧が高くなりにくい、血糖値が安定しているといった、いいことずくめの研究成果が数多く示されている。
幸せは、心ばかりか身体の健康状態にも大きく影響を及ぼし、さまざまな形で寿命を延ばす力を持っているのだ。
多くの人は、「長生きできたら、ごきげんだ」、「人生がうまくいったら、ごきげんになる」というように、「何かよいことがあって、はじめてごきげんになれる」と思っているのではないだろうか。
だが、逆もまた真なりだ。
僕はかなり以前から、ごきげんだからこそ健康になり、長生きでき、人生もうまくいくのではないかと考えてきた。
100歳以上生きてこられた方々は、当然のことながら、いくつもの戦争を経験し、歴史に残る大きな災害も経験しておられる。
生まれた土地や環境は違っても、それぞれ困難で苦しい時期を乗り越えてこられた方ばかりだ。
にもかかわらず、実際にお目にかかってお話をすると、とても明るく前向きに、ごきげんに生きてこられた方が実に多い。
ほとんどの方が、朝目覚めたこと、食事をおいしくいただけること、生きていることなど、あらゆることに感謝しつつ、身の回りのことなど、自分にできることは何でもして、ほがらかに暮らしておられる。
『ごきげんな人は10年長生きできる』文春新書
楽しいことや面白いことがないから笑わない…
「面白いことがあれば、私だって笑うさ」と言って、いつもしかつめらしい顔をしている人がいる。
だが、「笑う」から楽しくなり、「笑う」から面白いことが引き寄せられる、というのも事実だ。
同様に、いつも機嫌よくしているから、幸せがやってくるということもある。
確かに、人生は楽しいことばかりではない。
ときに、ひどく凹(へこ)んでしまうようなこともあれば、泣きたくなるようなときもある。
しかしたとえ、凹むことがあっても、一瞬あとに立ち直り、機嫌を直し、明るく振る舞えば、「ごきげん」の状態は長く続く。
要は、立ち直りの早さだ。
「今泣いた烏がもう笑った」という言葉があるように、子どもは立ち直る天才だ。
それは、今という一瞬一瞬を生きているから。
大人になると、過去を引きずり、未来を思い煩(わずら)う。
子どもには、今しかないからだ。
ごきげんでいることは、過去を引きずらないこと。
今生きていることに感謝し、ほがらかに、ごきげんに暮らしたい。 |
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