2012.6.28 |
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欠点を恥じることはない
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商業界主幹であった倉本長治氏の心に響く言葉より…
『欠点なき店よりも特徴ある店を』
この言葉は、わが商業界同人成瀬義一先生の日頃の名言の一つである。
人間にも完全な人格者というのは無い。
お互いに諸々(もろもろ)の欠点を背負って生きているのだが、商店においても同様である。
その欠点を恥じることはない。
むしろ恥ずべきは何等これといって特徴のない姿である。
商店がお客を惹き付ける魅力はことごとくこの特徴のいかんによるのであって、
ソレがどんな特徴でもよいから、他店と断然違うという独自の性格を打ち樹てよ。
値段ではヒケをとらぬとか、常に眼新しい品が揃っているとか、
店そのもののムードが、他店とは異なるとかいう風なものでよい。
その特徴が店の欠点である場合にさえ、小売店というものは、
ソレを繁昌の要素とすることが出来るからである。
『損得より先に善悪を考えよう』商業界
行徳哲男師はこう語る。
破格な生き方をした人間には味がある。
こういう人間がいなくなったことも、現代人が元気を失っているゆえんである。
「短所数うべきあらば第一級の人物」(春日潜庵)
幕末の儒者である春日潜庵は、
「欠点が数え切れないほどある人こそが、第一等の人物である」と言った。
寝小便たれ、泣き虫、気が弱い、薄のろ、挨拶もろくにできない、
と子どもの頃に言われたのは坂本龍馬だ。
村の連中から、ろくでなし、ホラばかり吹く、お調子者、無学、臆病、と言われたのは中国の劉邦だ。
しかし、龍馬にしても劉邦にしても、とにかく人に好かれ、無類の可愛げがあったという。
また、彼らが座に加わると、「そこが一瞬にして明るくなった」、と言われる天性の魅力を持っていた。
短所を気にするより、長所を伸ばし、誰にも負けない自分の得意技を身につけたい。 |
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