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2012.5.29

プライドと謙遜

渡部昇一氏の心に響く言葉より…

こんな話がある。

戦後すぐの頃、アメリカ軍がジープか何かで乗りつけてきて、
めずらしがって集まる子どもたちにチョコレートやガムなどを投げ与えているシーンは、
ニュース映画やテレビのドキュメンタリー番組かなにかで見たこともある人も多いだろう。

日本は何もない時代だったから、子供たちばチョコレート欲しさに群がるのも、
やむを得ないことだったのだ。

だが、話はこの後だ。
東北地方のどこか、記憶は定かではなくなっているのだが、確か宮城県での出来事だったと思う。

例によって兵隊たちは得意げにチョコレートをばらまいて兵舎に引き上げていった。
普通ならそれでおしまいだ。

ところがこのときは、翌日、見知らぬ女性が訪ねてきて、子供がチョコレートをもらったお礼にと、
野菜か何かを置いていったというのである。

これを知ったアメリカ人は、この国はどえらい国になると言って感服してしまったというのだ。

戦後のちゃんとした家なら、子供が物をもらったら親はきちんとお礼をしたものなのだ。
この母親がどのような家庭の人なのかはわからないが、チョコレート1枚であろうが
ガム1個であろうが、見知らぬ人にほどこしは受けないという気概があったのである。

そしてそれは、たとえ相手が戦勝国のアメリカ人であっても変わらないということなのだろう。
見も知らぬ人、しかも外国人から物をもらって、もらいっぱなしにしては恥になるというプライドが、
この母親にはあったのだ。

だから、ちゃんとお礼を返して、フィフティ・フィフティにし、屈辱をそそいだのである。
敗戦直後だから、この母親だって裕福なはずがない。
恥ずかしい思いはしたくないというプライドが、日本人の中には脈々と生き続けていた。

品性の高さというのは、プライドから来る。
ただ、プライドがありすぎると高慢になってしまう。

だから本当は、プライドと謙遜(けんそん)をあわせもっているのが理想的である。

『自分の壁を破る人 敗れない人』三笠書房


戦前に比べ、戦後は日本人としてのプライドを持てない人が増えている。
戦後の徹底した自虐史観による教育によるものだ。

日本の戦前の全てが悪かったと、偉人たちの教育をしなくなり、
古きよき価値観の多くを捨ててしまった。

たとえばそれは、会津藩の「什(じゅう)の掟(おきて)」。

「年長者には御辞儀をしなければなりませぬ」
「虚言をいふ事はなりませぬ」
「卑怯な振舞をしてはなりませぬ」
「弱い者をいぢめてはなりませぬ」
(略)
ならぬことはならぬものです

「ならぬことはならぬ」という、ダメなものはダメだという理屈抜きの教えだ。

礼儀や徳育などの教育がしっかりとしていれば、人は自信やプライドを持つことができる。
よって立つ、心のよりどころができるからだ。

古きよき価値観を見直し、もう一度日本人としてのプライドを持って生きていきたい。



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