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2012.5.27

ガラパゴス化

セブン-イレブン会長の鈴木敏文氏の心に響く言葉より…

われわれにとっての最大の競争相手は、同業の他社・他店ではありません。
世の中の変化、お客様のニーズの変化こそが最大の競争相手なのです。

この変化への対応力を失ったとき、いかなる過去の強者、
覇者(はしゃ)といえども破綻(はたん)は免れません。

セブン-イレブンの事業は、「そんなものは成功しない」という周囲の反対を押し切ってはじめました。

そのとき、日本の流通業界のトップに立つことになるとは、だれも想像しなかったはずです。
一方で、過去に隆盛をきわめたビックストアが、いまきびしい状況に追い込まれています。

それだけ、世の中の変化は激しいということです。
その中でなんとか今日までやってこられたのは、つねに過去の経験を捨て、
他人のまねをいっさいせず、仮説・検証にもとづいた自己革新、イノベーションを図りながら、
創造的破壊に取り組み続けてきたからだと私は考えています。

ものが売れないときの商売の手法には、大きく分けて、価値訴求と価格訴求の二つがあります。
人々の購買意欲が旺盛(おうせい)で、ものが不足がち、つまり、売り手市場の時代には、
価格が安いことが消費者にとってのなによりの価値になります。

したがって、売り手は、商品を売るためにはできるだけ価格を下げる、
つまり安売り合戦を展開することになります。
そのために粗悪品も出まわることになりましたが、こうした商売の手法を、価格訴求といいます。

しかし、これは過去のやり方で、いまの時代には通用しません。
現在は、だれもがほしい商品はひととおり持つようになりました。
だから、安ければ売れるという時代ではなくなったのです。

その商品に価値を認めないものには、お客様は財布のひもをゆるめようとはしなくなりました。
あくまでもその商品がもつ価値が優先であり、価格は二の次の問題ということです。

もちろん、商品によっては、価格が安いだけで十分というものもたくさんあります。
ところが、全体の傾向を見たとき、比率としては、
価値優先の商品の売れ行きのほうがどんどんよくなっているのです。

『商売の創造』講談社


近所の繁盛店やライバル店だけをターゲットとし、それだけが競争相手、と思っているところは多い。
だがそれはまさに、「井の中の蛙(かわず)」状態と言わざるをえない。

「ガラパゴス化」という言葉がある。
ガラパゴス化とは、ガラパゴス諸島で独自の進化をとげてきた生物と同じように、
日本市場で独自に進化した技術や商品が、世界標準とかけ離れてしまう現象をいう。

世界最高の技術レベルを持ちながら、
世界では全く普及しない日本の携帯電話やパソコンなどを指していう。

時代の変化に対応しないと、どの業界もガラパゴス化してしまう恐れがある。
長年にわたって築き上げてきた技術やブランドが、あるときを境に一瞬にして崩壊してしまうということだ。

競争相手は、同業他社ではなく、時代の変化。
過去の経験やこだわりを捨て、日に新たに自己革新を図っていきたい。



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