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2012.5.8

調子に乗るまでほめてみる

西村貴好氏の心に響く言葉より…

人を「ほめられない理由」としてあげられるのが、「ほめるとすぐ調子に乗る」から、というのがあります。
しかし、「調子に乗るまで、ほめきったことがありますか?」
あるいは、「過去にご自身がほめられすぎて調子に乗って困ったことがありますか?」と
聞いてみると、意外とないんですね。

特に、相手が調子に乗るまで「ほめきった!」という人は皆無です。
ではどうして、「ほめるとすぐ調子に乗る」「ほめると天狗になる」という、
半ば定説のようなイメージがあるのでしょうか。

それは、次の二つの理由が考えられると思います。

まずひとつ目は、ほめると相手は嬉しくなって、これまでにない張り切りを見せる。
そして、自分の実力以上のことに挑戦して、失敗してしまうことがあるから。

そして、もうひとつの理由が、ほめた相手が増長して、今度は意見を聞かなくなってしまう、
調子に乗って勘違いしてしまうということが、現実にたまにあるからかもしれません。

ひとつ目のことは、成長のためには、必ずしも悪いことではないのではないでしょうか。
むしろ歓迎すべき失敗だと思うのですが、いかがでしょうか。

「失敗するとは、小さく失うこと。失敗を恐れて何もしないことはすべてを失うこと」
私はそう考えています。

「失敗すらほめる」、人を成長させるのに、これほど効果的なものはありません!

次に二つ目の理由はどうでしょう。
相手が増長してしまったり言うことを聞かなくなってしまったのは、「ほめたこと自体が悪い」
のではなく、ほめたあと、「ほったらかしにしたこと」が原因で起こったケースが多いようです。

つまり、「ほめっぱなし」にしたことが原因です。
ほめる・叱る両方に共通して重要なのは、アクションを起こした後、相手に問題がなければ
そのままでもいいが、もし間違って捉えているようなら、「ほったらかしにしない」ことです。

「ほめる」と「アドバイス」は最良の組み合わせです。

調子に乗せるつもりで、思い切ってほめてみましょう。
そして調子(リズム)に乗って踊り出したら、正しい振り付け(仕事)を教えましょう。

『繁盛店の「ほめる」仕組み』同文館出版


西村氏は、「ほめることがない」という人には、「普通のことを認めること」でもいい、と言う。
自分や相手が「当たり前」と思っていることだ。

認めることはほめることになる。
「ありがとう」と感謝することも認めること。

斎藤一人さんは、ほめること修行の第一歩は、「挨拶すること」、と言っている。
挨拶することも、相手を認めることだ。
もし、親しい知り合いに道で会っても挨拶しなかったら、無視していると同じことになる。

相手が調子に乗るまでほめ続けることができる人は、ほめる達人、すなわち「ほめ達」。
どんなささいなことにも感謝できる「ほめ達」でありたい。



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