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2012.3.7

恥を知ること

梅原猛氏の心に響く言葉より…

イギリス人の小説家、ラフカディオ・ハーン(小泉八雲)は日本人は礼儀正しく、恥を知っていると書きました。
ただ、この日本人のよきメンタリティがだんだん失われていくのではないかと嘆いていました。

彼が書物を著していたのは明治20年代の日本においてですが、近代文明を取り入れることに
成功すれば、このメンタリティが失われるのではないかというのです。

実際、その後の日本は「進歩」という思想により立派な国になりますが、
一方で道徳的品性がだんだん低くなっていきます。
いわば「恥知らず」の人間が多くなった。

日本人にとって「恥」は、たいへん大事な価値観です。
「罪」と「恥」を比べれたとき、「恥」のほうを重視する。

「罪」の概念が内面的なのに対し、「恥」は外面的で浅いものであるともいわれますが、
けっしてそうではありません。
「恥ずかしいことはしない」という深い道徳性に裏付けられていて、
だからこそ嘘もいわないのが日本人だったのです。

ある意味では「誇り」であり、それゆえに恥をかかされたら切腹することもあった。
その「恥」の観念が、いまやたいへんうすれている。

「なぜ恥じることが必要なのか」という、まったく無恥の人間が非常に増えています。

『近代文明はなぜ限界なのか』PHP文庫


「若いうちは恥をかけ」とは、「臆病にならず、もっと挑戦しなさい」、
「失敗したら恥ずかしいという気持を捨てなさい」、ということで、自分ひとりが恥をかけばすむことをいう。


かたや、『恥を知れ』とは、「不名誉なこと」、「卑怯なこと」、「人のせいにすること」、
「見苦しいこと」をしないということであり、人様に迷惑が及んだり、
不快な気持を起こさせることをしたときに言う言葉だ。

昨今は、この「恥を知れ」という感覚が希薄になっている。
例えば、電車の中での化粧したり、路上やコンビニの前の地面に座り込む若者。
言い訳や言い逃(のが)れ、人のせいにする政治家や経営者。
そこには、姿の美しさとか、慎み深さ、礼儀正しさという、品性がひとつも感じられない。

「恥知らず」の人間になってはいけない。
日本人のよき美徳、「道徳的品性」を忘れないでいたい。



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