2012.3.4 |
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後悔しない人生を送るには
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アルボムッレ・スマナサーラ師の心に響く言葉より…
「ほとんどの人間は、自分は死なないという前提で生きています。
これ自体とんでもない勘違いで、無知なのです」
これは、別に暗い考え方ではありません。
形あるものはいつか壊れ、自分もいつかは死ぬ…現世には一時的にとどまっているだけだと
考えれれば、残された時間の少なさを自覚でき、小さなことにつまずいたり、悩んだりすることもなくなるはずです。
しかし、実際は、ほとんどの人が死を身近な問題としてとらえずに生きています。
だから、とるに足らない小さなことを思いわずらうのです。
仕事でも、他者とのつきあいでも、自分が死なないという前提で行動するのは危険です。
自分の命はずっと続くと勘違いしていると、ひとつのことに強く執着し、理性のない行動をとってしまいます。
生命が有限だとわかっていれば、そんな愚かなことをしている暇はないと気づくはずです。
死にたくないと考えるのは、生き物にとって当たり前のことですが、それは、たんなる願望です。
自分は必ず死ぬと思い知ってください。
そうすれば、何ごとにも執着せず、後悔しない人生を送れます。
『こころを清らかにする言葉』イースト・プレス
我々は、今日や明日では死なないと思っている。
だからこそ、この一瞬を大事にせず、無駄な時間をすごしても平気だし、
今日やらなければならないことを、明日やればいいや、と先延ばしにもする。
しかし、明日もし死ぬと分かったら…
どんなに、たくさんの金銀財宝もただの石ころにしか思えないだろうし、三ツ星シェフのご馳走も喉に通らない。
どんなに、人生の一大事であっても、あるいは、とらわれや執着も、些細(ささい)なことに思えるだろう。
どんなに、嫌いな人間に、何を言われようが、腹も立たないし、
かえって愛(いと)おしい気持ちさえわいてくるかもしれない。
中村天風師は、こう言った。
「さしあたる事柄のみをただ思え、過去は及ばず、未来は知られず」
人は、自分の過去を変えることはできない。
同時に、1分先の未来でさえ分かる人はいない。
確かなことは、「この瞬間」、今しかない、ということだ。
それを即今(そっこん)という。
人は生まれたら必ず死ぬ。
だからこそ、「即今」という、この今を、一所懸命生き抜き、楽しみたい。 |
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