2012.2.9 |
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大失敗を最高の笑顔で
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本田健氏の心に響く言葉より…
私が20歳のとき、アメリカのフロリダで老人ホームに長期滞在する機会がありました。
彼らの生活に溶け込んで、いろいろな話を聞かせてもらいました。
話といっても、じつにさまざまです。
若い私にとって、一生心に残る話から、ただ長いだけの退屈な自慢話もありました。
そんな老人ホームでの出来事を観察していると、小学校や中学校と同じように、
ホーム内で人気のある人と人気のない人がいることに気づきました。
その差は、話の中身でした。
老人ホームでヒーローになっていた人は、自分がどれだけ成功したかを自慢する人でなく、
どれだけ見事な失敗をしたのかを話題にしている人だったのです。
話を聞く側からすれば、人の成功話はつまらないものです。
どうしても嫌味に感じとれてしまうので、一度聞いたら飽きてしまいます。
一方、大失敗話は、何度聞いてもおもしろいものです。
みんな大笑いしながら盛り上がっていました。
特に派手な失敗談ほど、拍手喝采を受けていたのが印象的でした。
自分がどれだけダサイ失敗をしたのか、恥ずかしい失敗をしたのか、
ありえないことをやって大恥をかいたのかという失敗談が、実は将来のパーティーのネタになるのです。
これは20歳の私にとって、とても新鮮でした。
今でも「安定の道」と「ワクワクする道」、どちらを選ぼうかと迷うときがあります。
そんなときは、あのときの老人たちの、大失敗を最高の笑顔で語る姿を思い出すようにしています。
そして、「若い頃のマイナスは、老後の最高の思い出になるから、
君もどんどん失敗しなさい。成功だけの人生はつまらないぞ」
と言ってくれたご老人たちの真剣な表情を思い浮かべています。
『読むだけで心がラクになる22の言葉』フォレスト出版
自分の失敗談を面白おかしく話せる人は、自分に自信を持っている人だ。
自信があるとは、お金もちになったとか、成功しているということではなく、
自分の今までやってきたことを、「すべてよし」と悔やむことなく、受け入れ、肯定していることだ。
自らを肯定し、受け入れている人は、失敗や、弱みを隠すことなく、サラリとさらけ出せる。
人は、秘密主義で、暗い人より、おおらかで、屈託のない人を好む。
ドジや大失敗や大恥は、将来の大受けのネタ。
ネタ作りと思ってやれば、どんなに難しいチャレンジも恐れることはない。
大失敗を最高の笑顔で話ができる、魅力ある人でありたい。 |
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