2012.1.30 |
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直観力は場数を踏むこと |
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児玉光雄氏の心に響く言葉より…
直感を鋭くすることにより、目の前の「かすかな気づき」を知覚することはできます。
あなたの普段の意識感覚では気づかないことを、脳は知覚できるのです。
「脳を鋭くする」というのは、そういうことです。
たとえば、史上最高の投資家の一人、ジョージ・ソロスは自著『ジョージ・ソロス』の中でこう語っています。
「体が痛くなるんだよ。
私はかなり動物的な勘に頼っていてね。
以前、さかんにファンドを動かしていたときは、背中の痛みに悩まされた。
その鋭い痛みが始まったのを、自分の投資ファンドのどこかにおかしいところがある合図だと受けとったわけだ」
これが科学的な投資の運用法とはかけ離れたものであるにもかかわらず、
この手法による資産運用でソロスは信じられないほどの成功を収めたことは厳然たる事実です。
いくら最先端のコンピュータを使って科学的な分析を加えても、株価の将来を正確に予測することはできません。
興味深いのは、ソロスの脳の鋭さです。
つまり、直感は、論理の誤りを見抜くために必要なツールになり得るのです。
これからの時代は、「直観力のない人」は生き残っていけません。
なぜなら、直観力の働かない人は、即刻、コンピュータやロボットに置き替わる運命にあるからです。
専門分野での経験は、その分野での直感を湧き上がらせるために必要不可欠なことです。
直観力は、プロフェッショナルとして、自分の得意技の中ではじめて湧き上がってくるものなのです。
経験と思考の積み重ねがまずあって、そこに直感が働いたとき、
いままでにないユニークなアイディアが生まれるのです。
直感は、自分の経験に基づいたこと、人生で歩んできたところにしか働きません。
まったく関係のない世界のことについてパッとひらめいても、
それは単なる思いつき…「ヤマカン」といわれる気晴らしのようなものです。
直観力は場数を踏まないと働かないのです。
『一流をつくる「直観力」トレーニング』フォレスト出版
一流のアスリートも、名経営者も、直観力が鋭くなければ生き残ることはできない。
多くの失敗や成功の経験を通して、一つの道をきわめた人は、いちように鋭い直観力を持っている。
だからこそ、予測もできないような困難を回避したり、逆境を乗り切ったりすることができる。
「何か変」「嫌な感じ」「違和感がある」「なんだかスムーズにいかない」「どこか引っかかる」
「楽しくない」「なんとなく好きじゃない」などの直感が働いたときは、もう一度検討しなおしたほうがいい。
データや情報をいくら集めて、それをもとに決断したとしても、成功するとは限らない。
最後の決断は、むしろ、直感という動物的な勘(カン)に頼ったほうが当ることが多い。
「場数を踏まないと直観力は働かない」
仕事や人生においても、失敗を恐れず、さまざまな経験を積み重ねて「直観力」を身につけたい。 |
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