2011.12.29 |
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難しいことを易しく見せるには |
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百万長者のマジシャンと言われる、スティーブ・コーエン氏の心に響く言葉より…
マジックを学ぶ者が最初に教えられる教訓のひとつに、
「難しいことを易しく見せる(もしくは完全に隠す)べし」というものがあります。
そうするためには、練習するしかありません。
最初は不可能だと思ったことも、練習に専念すれば、やがては当たり前にできるようになるものです。
人が難しいことを難しそうに演じるところなど、誰も見たくはないのです。
相手の苦労が見えてしまうと、そのパフォーマンスの魅力も半減するし、
演じ手に対する信頼感も生まれません。
私たち人間は、傑作を鑑賞し、腕を振るった達人たちを称賛します。
テレビは、たとえばマイケル・ジョーダンの素晴らしいシュート場面はすぐに再生して見せますが、
彼が失敗した場合は再生しません。
あなたは人に最高のプレーを期待しますよね。
それはつまり…人もあなたの最高のプレーを見たがっているということなのです。
営業員(セールスパーソン)は、難しいことを易しく見せる達人です。
あなたが営業に関わっているなら、あなたはプレゼンテーションを行い、
反対意見を押さえ込んで、頭を働かせながら、常に前向きの姿勢を保たなければなりません。
あなたと話しているあいだに、トークマニュアルの存在を意識させてしまうようでは、取引は成功しません。
あなたは難しい理論をすべて飲み込んだうえで、それをごく自然な話し言葉で説明しなければいけないのです。
どうしたらそんなことができるのでしょう?
その答えは、きちんと段階を踏んだ練習にあります。
歴史上で最も傑出したマジシャンの一人であるダイ・ヴァーノンは、
練習は楽しくなければ意味がないと明言しました。
練習を大いに楽しむようでなければ、結局は挫折してしまうのだと。
ですから、練習を楽しいものにしましょう。
そうすれば、大いに成果が上がります。
練習をゲームみたいに楽しんでください。
ショービジネスの世界では、ほとんどのエンターティナーが、小さなクラブや教会、
公民館のような気が置けない場所を見つけて、「失敗」したり新しい道具を試したりしています。
あなたにも「失敗」できる場所が必要です。
そこでなら、売りこみの口上とか、何かの原稿とか、面接時の受け答えのセリフとかを、
人前で試すことができますからね。
『カリスマ手品師に学ぶ 超一流の心理術』ディスカヴァー
プロは難しいことをいとも簡単そうにやってのけるが、
アマチュアは難しいことを難しく説明したり、難しそうにやってみせる。
自分の苦労したことや難しかったことを、吹聴したくてしかたがないのが普通の人だ。
事業に成功した人が、自分の成功談を延々としたら、誰もが閉口する。
それは、自慢話以外のなにものでもないからだ。
人は、失敗談や、ドジった話を好む。
だから、逆にいうと、成功したことは、自分の努力や苦労などおくびにも出さず、さらっと言わなければウケない。
相田みつをさんの言葉にあるように、
「 いいことは おかげさま わるいことは 身からでたさび」
うまくいったら、まわりのおかげ。
失敗したら、自分の責任。
難しいことを易しく見せる人でありたい。 |
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