2011.10.30 |
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時代の先駆者たれ |
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酒井光雄氏の心に響く言葉より…
収益が出せずに苦境に陥る企業には、
他人が良いという市場に後発参入しようとする「横ならびの発想」や「モノマネの発想」がある。
これは最も危険な発想である。
この発想があるかぎり、価格の決定権を持つ豊かで報われる事業経営などできはしない。
事業とはこれまでになかった価値を独自に生み出し、その価値を認めてもらう活動である。
顧客は他の企業では生み出せない価値を作り出した企業に魅了され、商品を購入する。
価値を求める顧客は、価値にお金を払う。
たとえそれが高額だとしてもそれを求める顧客は購入してくれる。
だからこそ先駆者だけが価格決定権という力を持つことができる。
先駆者はその市場の商品領域の代名詞になることで、不動の地位を手に入れている。
そしてこの力が単に商品名で終わらず、企業名としても先駆者として評価される時、
その企業は目に見えない先駆者として確固とした地位を築く。
ソニー、メルセデス、スターバックス…は何をしたか。
他社がいくら高性能・高機能で安価な商品を後から投入しても、多くの顧客は先駆者の企業を支持する。
モノマネ商品を使うこと、安さだけで購入する行為に、人はどこか後ろめたさを感じるからである。
先駆者の判断基準は、顧客の感動であり、満足の深さである。
この物差しだけを頼りに事業を考え、行動を起こしたからこそ、
社会はそのご褒美として見えざる競争力という力を与えてくれる。
先駆者として経営を行えるかどうかは、経営者の志と哲学で決まってしまう。
生活者と社会に対し本当に貢献しようと考え行動しているか…。
収益とは社会に貢献した度合いであり、ご褒美なのだ。
『価格の決定権を持つ経営』日本経営合理化協会
直近では、新しく価値を創造した企業の筆頭はAppleだろう。
ジョブズ氏は、
「新しいことをしなければ過去の遺産は食いつぶされる」
「商品の値段が高くても、顧客が喜んで買ってくれるような価値を持つ商品を発売すればいい」
と言っている。
スタンフォード大学卒業式でのジョブズ氏の有名な言葉がある。
「Stay Hungry Stay Foolish 」
(常にハングリーであれ、愚か者であれ)
新しい価値を創造し、世にないものを創りあげるには、たいへんなリスクを背負い、
恐れと戦いながら挑戦しなければならない。
そして、常にハングリーな気持で、たとえ愚か者と言われようと、信じたことをやり続けるしかない。
『この道を行けば
どうなるものか危ぶむなかれ
危ぶめば道はなし
踏み出せば その一足が道となり
その一足が道となる
迷わずにゆけよ ゆけばわかるさ』
《清沢哲夫・道より》
「時代の先駆者たれ」の気概を持ち、勇気をもって前に進みたい。 |
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