2011.8.20 |
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信じていますから |
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ソフトバンクの孫正義氏の心に響く言葉より…
ITバブルが崩壊したとき、当時の99%の人はネット株を売ったんです。
もっと下がる、と片っ端から売った。
だから、ソフトバンクの株も100分の1に下がった。
株主総会でもむちゃくちゃ言われました。
その時の株主総会。
全員、目が三角になっている。
会場に入るなり「ペテン師!」「うそつき!」「泥棒!」。
もうむちゃくちゃですよ。
それでも私は一生懸命に説明しました。
6時間だったか、おそらくソフトバンクの株主総会で最長です。
休憩なしでぶっ続けでやりました。
一人で全部受けて立った。
いっさい逸らさないで、真正面から答えた。
最後には非難囂々(ごうごう)だった何千人かのうち、3分の1以上の人がハンカチを出して泣いていました。
それは総会の最後に、一人のおばあさんの発言があったからなんです。
「私は主人の遺してくれた退職金の1000万円全部でソフトバンクの株を買いました。
それは孫さん、あなたの夢を信じたから、あなたのその夢と志を信じたからです。
遺産すべてを注ぎ込んで、1000万円が10万円になってしまった。
だけど、私に悔いはありません。
今日、あなたの話を直接聞いて、あなたの夢に賭けてよかったと、心から思いました。
信じていますから頑張ってください」
たまりませんでした。
その方の姿がいまでも目に焼きついて離れないんです。
先日発表した「新30年ビジョン」で、ソフトバンクの時価総額を30年以内に200兆円にすると言いましたね。
あれ、本気なんです。
そのエネルギーがどこから来てると思いますか。
おばあさんのあの言葉が、僕は忘れられいないんです。
あの方がいまどこにおられるかわかりませんが、ご健康であれば、
絶対に、信じていただいたその思いを裏切りたくない。
ピークで買った人がもし株を売らずに持ち続けていただいたならば、
10倍にして返してみせるぞという思いがある。
信じてくださった人を裏切らない、お返ししたいという思いがあるんですね。
『孫正義 リーダーのための意思決定の極意』光文社新書
真のリーダーは、人を奮い立たせる熱情があり、人を感動させる言葉の力をもっている。
そして、人は真のリーダーに全幅の信頼を寄せる。
時には、命さえ投げ出すこともある。
論語の中に、
「信なくば立たず」という言葉がある。
孔子は、政治を行う上で、最も大切なものは、「信」だと言った。
国民に政治への信頼がなくなったら、国家は成り立たないということだ。
信頼が必要なのは、国家だけではない。
会社でも、家庭も、友人でも、最も大切なのは、信頼だ。
お互いに、疑心暗鬼で、不信感があるなら、
いつ裏切られ、寝首を掻(か)かれるかと、心配で夜も寝られない。
「あなたを信じていますから頑張って!」
絶望の底にあっても、全幅の信頼を寄せる人が一人でもいてくれたら、生きていける。 |
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