2011.8.4 |
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本当の福が回ってくる人 |
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長谷川和廣氏の心に響く言葉より…
ビジネスは厳しい競争の世界です。
企業はライバル会社を蹴(け)落として、シェア1位を目指さなくては生き残れません。
社員にも、常にチャレンジングな姿勢で仕事に取り組み、結果を出すことが求められています。
自分が会社にとって必要な人間であることをアピールしていかなくては、
不要な人材とみなされる危険性もあります。
グローバル経済がさらに進行し、競争が激化する今後は、
同じ会社の社員間の給料格差もさらに拡大していくでしょう。
日本人はどうも、他人が高い地位についたり、
高い給料をもらっていたりすることを妬(ねた)む傾向が強いように思います。
こうした「妬み」体質が、その人の生産性によい影響を与えるはずがありません。
海外には、熾烈(しれつ)な競争を勝ちぬいて成功した人をみんなで褒(ほ)めたたえる風土があります。
いまは成功を手にしていないという人も、成功した人たちに憧れて、「次は私の番だ」と頑張ります。
小出義雄さんによると、高橋尚子さんは、他の選手たちの成功に一切嫉妬しない選手だったそうです。
オリンピックでメダルを狙える才能ある選手がひしめいているなか、
高橋さんは先輩たちの勝利を喜びながら、「私も頑張ります」と決意を新たにできるタイプでした。
「人間、嫉妬しているうちは、本当の福は回ってこない」とは、
小出さんの言葉ですが、私もその通りだと思います。
人に負けた悔しさをバネに、負けた相手に勝つことを目的に頑張るというタイプが多いようですが、
これはあまりに視野が狭く、そして建設的な思考ではありません。
成功者を心のどこかで妬み貶(おとし)めている間は、人は大きく成長することができません。
他人の成功を心から喜び、さらにみずからの発奮材料にできるような人が、
大きな成功を手にすることができるのです。
『仕事のアマ 仕事のプロ』祥伝社新書
成功者を妬(ねた)み、呪う、というようなマイナスのパワーを、
自分の原動力にしている人は大成はしない。
一時的には、小さな成功はするかもしれないが、大きく成功することはない。
他人を否定したり、非難して、自分が浮き上がろうとするのは、覇道(はどう)の人だ。
王道を往く人は、人の成功や幸せを、心から共に喜ぶことができる。
「人間、嫉妬しているうちは、本当の福は回ってこない」
共に感動し、共に笑い、共に涙を流し、共に 喜べる人でありたい。 |
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