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2011.7.26

減点主義と加点主義

大橋武夫の心に響く言葉より…

国営の企業の経営者は、ややもすると、成績をあげることよりも、失敗しないことを主として考える。
国の監督方針が責任追及を主としがちなのだから、そうなるのはやむを得ない。

およそ失敗というものは、仕事さえしなければ起こらないものなのだから、
国営企業経営者の最良の保身術は仕事をしないことになり、
これで破産しないのはおかしいくらいのものである。

減点主義人事すなわち失敗があるごとに持点を減らしていき、
締め切り時に持点残の多い方を優秀とする勤務評定がいけないのであり、
役所・国営企業はもちろん業績安定した大企業に
「遅れず、休まず、働かず」のサラリーマン根性がはびこるのはこのためである。

我々は加点主義でいきたい。

議会における政府答弁にはあきれるほど誠意がなく、
故意に質問をはぐらかしているのかのようにさえ思われるのは、
野党の減点主義的質問がいけないのである。

政府審議などをそっちのけで、政府をやっつけるための揚げ足とりばかりを狙うので、
政府側も対抗上、できるだけ物を言わないようにし、やむを得ず言うときには、
のらりくらりと尻尾をつかまれないことばかり考えるため、言葉遊びに終始することになったのである。
これでは間もなく議会は破産する。

『座右の銘』三笠書房


会社でも、家庭でも、減点主義は個人のやる気を削(そ)いでしまう。
守ることのみに汲々(きゅうきゅう)として、ゴールに向かっていく選手が一人もいないサッカーのようなものだ。

減点主義のもとでは、チャレンジする人は生まれない。
失敗が、最大の罪となるからだ。
欠点やマイナス面、失敗などに焦点を合わせれば、人は大きな夢を見なくなる。

村瀬玄妙という黄檗宗(おうばくしゅう)の僧侶は、元気を奮い起こす十則を述べている。
「翔(かけ)る」「志」「ど阿呆(あほう)になる」「冒険」「他人を気にしない」「狂う」「型破り」
「開き直り」「天衣無縫(てんいむほう)の明るさ」「ボルテージ」
“感奮語録”(致知出版)より

減点主義では元気は出ない。
何回失敗しても、チャレンジをあきらめない加点主義の人でありたい。



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