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2011.7.20

それでも褒美を与えよ

佐藤光浩氏の心に響く言葉より…

水戸光圀(みとみつくに)公が狩に出かけたところ、道中に老女を背負った男が座って休憩していました。
男を知る家臣の話によると、男は孝行息子として有名で、
母親に光圀公の姿を見せたくて背負ってきたとのこと。

光圀公は感心し、男に褒美を与えました。

それからしばらくして、また同じような場所で同じような男に会いました。
話を聞くと、母を背負って歩いているところだといいます。
そこで光圀公は、この男にも褒美を与えようとします。

「それはなりません。この男は、前の孝行者の話を聞いて真似しているだけです」
家臣たちは忠告します。

しかし、光圀公は、それでも褒美を与えよと命じました。
「悪人の真似をするのは悪人と同じ。
親孝行する者を真似るのは親孝行と同じ。
よいことを真似するならよいではないか。
褒美をとらせなさい」

『寝る前に読んでください』アルファポリス


「真似る」とは、真に似(に)せること。
真似から始めたことであっても、それを続ければやがては、真(まこと)になる。

武道や芸事でも同じことが言われる。
「学ぶ」は、「まねぶ(学ぶ)」であり、「真似る」とも語源が一緒だ。
自分の理想とする先輩や師匠を真似ることは、学ぶこと。

褒美は、金銭的なものに限ると思いがちだが、「ほめる」、「たたえる」、「賞賛する」、
「拍手をおくる」、「喝采する」、「ハグする」等々も人にとっては大きな報酬だ。

悪いことを真似るなら悪人と同じ。
善いことを真似るなら善人と同じ。

たとえ最初は偽善に見えようとも、善いことを真似る人を、褒め称えたい。



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