2011.6.13 |
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競争相手は、時代の変化 |
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セブンイレブン会長の鈴木敏文氏の心に響く言葉より…
私たちの競争相手は競合他社ではないし、他業種でもない。
それはただ一つ、時代の変化です。
その中でめまぐるしく変わるお客さまのニーズにどう対応していくか。
自分の目で変化をどう見極められるか。
それに尽きると思います。
難しいのは、お客さま自信も自分が何を欲しがっていたのか、
提示されてみないと気づかないということですね。
目の前に形となって現れはじめて、ああこういうものやサービスがいいなと喜んでくださる。
そのためには相手の立場になるしかありません。
何もかも飽和状態のように見えるかもしれませんが、それは違う。
時代が動くということは、その動いた分だけ新しいニーズが生じているということ。
あなたが頑(かたく)なに自分の価値観にしがみついてその場から動かずにいるなら、
その分のズレが起きているのです。
『仕事力』朝日新聞社
スーパーやコンビニ、飲食店なら、競争相手は近くの同業者だと思ってしまうが、
「競争相手は、時代の変化」だと、鈴木敏文氏はいう。
なるほど、3月11日の大震災以降、消費や生産の現場は大きく変わった。
新エネルギー開発への大きなシフトを始めとして、LED照明や、節電家電、蓄電池、
あるいは危機管理への関心等々。
また、新聞や、テレビの退潮傾向と引き換えに、twitterやfacebookあるいは、Skype等々の登場による、
ソーシャルネットワークや通信の大きな変化もある。
グーグルのシュミット会長はこのように述べた。
『最高経営責任者(CEO)の職にあった過去10年間で最大の失敗の一つは、
フェイスブックなどソーシャル・ネットワーク・サービス(SNS)が興隆したことへの対応が遅れたことだった、
との見解を示した。
今日のコンシューマー・インターネットはグーグル、フェイスブック、アップル、アマゾン・ドット・コムの
「gang of four(4人組)」が優勢になっており、この4社は他社 の標準になることを目指している。
4社が全体としてこれほどの規模で成長していることはこれまでにはなかった』
(ウォール・ストリート・ジャーナル)
Appleや、Amazonや、楽天が伸びれば、必然的にリアルの店舗の売上は減る。
街の本屋や、小さな商店はますます少なくなり、地方の商店街は空洞化する。
街の商店は、競争相手は大型のスーバーだと思っていたら、それがあっという間に変わるのだ。
もちろん、ずっと変わらぬものもはあり、何百年と続く老舗もある。
しかし、その老舗でさえ、立地や売り方も変化し、原材料や味も変化する。
伊勢神宮では常若(とこわか)と言って、20年ごとに遷宮をする。
常若とは、常に、若々しく、瑞々(みずみす)しいことだ。
「競争相手は、時代の変化」
商売も、考え方も、常に若々しく、柔軟で、瑞々しい感性を忘れずにいたい。 |
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