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2011.6.6

ブータンの国民総幸福量

AIBOの生みの親で、元ソニー上席常務の天外伺朗(てんげしろう)氏の心に響く言葉より…

僕は、今回の震災が百年後に振り返った時、
あれをきっかけに日本は大きく変わったというターニングポイントになると思っています。

戦後66年、街中ギンギンぎらぎら無駄に明るくして一所懸命GDP(国内総生産)を上げてきたわけです。
でもいまのように節電し、物を捨てず、無駄なことをしなければGDPは下がります。
これから日本は好むと好まざるにかかわらず、そういう方向に向かうのではないかなと。

いままで日本は国家の位置づけとして「GDP世界二位」と言い続けてきましたが、
もうそういう時代は終わって、これはブータンの国王が言い始めたことですが、
「GNH」、つまり「グロス・ナショナル・ハピネス(国民総幸福量)」という方向に向かうのではないかと思います。

私は現役の時、家電の時代を切り開いてきましたが、これからは個電の時代になるだろうと思います。
まずは、徹底的に省エネルギーの技術を追求し、家庭やビルを含めて、
必要に応じて小さな発電所がたくさんあるという自給自足の形に変わってくるでしょう。
巨大な発電所をつくって、ピーク需要に合わせて設備投資するというのは、トータル的には馬鹿げています。

また、「スマートグリッド」がどんどん進化して、通信技術とエネルギー網をドッキングできるのではないかなと。
インターネットでやっているようなシステムで、ここから向こうに電力を送るよ、
ということが可能になるのではないか。

あとは電池が一つのキーテクノロジーになるだろうと思います。

いずれにしても、すべては発明です。
発明とはそこにニーズがあれば生まれるわけで、そのニーズを一番痛感しているのは日本です。
だから日本から21世紀のエネルギー問題を解決する発明が出てくる可能性が高いと思います。

『月刊 致知』2011年7月号(日本よ、GDPからGNH世界第一位を目指せ)致知出版社


ブータンは、インドと中国に挟まれた小さな王国だ。
面積は、日本の四国よりやや大きく、人口は60万人と言われ、
全人口の5人に4人が農業で生計を立てている。

フランス国立科学研究センターの今枝由郎氏の著書
「ブータンに魅せられて」(岩波新書)にはこんな記述がある。

『ブータン人と接する外国人の誰もが、まず最初に驚くのは、
かれらの実直さ・簡潔さ・そして心底からの親切さである。

そしてブータン人は、自国の歴史・宗教・政治・文化にたいする誇りは高いけれども、
決して驕(おご)ることはない。

これは、一つには人口が少なく、いってみれば一つの大家族のようなブータンでは、
誰もが「顔見知り」であり、各人の郷(くに)・家柄はお互いにわかっており、
人にたいして驕ることなどそもそも意味がないからであろう。

もう一つにはブータンは伝統的なアジアの農業国としては非常に豊かで、
今まで飢饉などを経験したこともなく、ほぼ自給自足でき、一般農民の衣食住、
そして心のどの面をとっても人びとにゆとりがあるからであろう。


また、つい最近までかたくなに鎖国を続け、一度も外国の植民地になったことがなく、
現在までも小さいながらも独立国家として、近代化の道を着実に歩みつつあるブータン人は、
外国人にたいしてなんらのコンプレックスも持っていない』

GNH(国民総幸福)とは、ブータンの人々のように、実直、簡潔、親切、驕らず、豊かで、
ゆとりがあり、外国へのコンプレックスがなく、そして自国に対する誇りを持っている、ということではないか。

この震災を期に、日本も新たな幸福の概念を構築し、
次代に向けた理想の旗を立てる時がきたのかもしれない。



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