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2011.5.25

温かく抱き合う

91歳の自由人、金子兜太(とうた)氏の心に響く言葉より…

篠原徹さんという民俗学者によれば、日本の昔話では、動物が人間に変化するのが多いそうです。
ところが、たとえばグリム童話の場合は動物が人間に変化することはほとんどない。
で、人間が、時々動物に変化することがあると。
これが決定的に違うところだと。

これは非常に重要な指摘だと思う。
つまり、日本人の場合は、動物と人間が抱き合っている、
即物の状態で生きて自然というものを構成してきた。

欧米の場合はそれがない。
逆に、はじめっから「対決」してきた。

グリム童話では、人間が動物に変わる場合というのは、ごく少ない回数だけども、
中心的な理由は、人間が疎外状態においちいった場合だそうです。

疎外状態におちいった場合に動物に変わっちゃう。
野獣に変えられてしまうとか、蝦蟇(がま)ガエルにされちまうとか。

日本人の場合にはそうじゃなくて、温かい気持ちで変化する。
だから、鶴が人間になって機(はた)を織ってやるとか、キツネが美人になるとかね。
そういう風に、疎外状態じゃなくて非常に親しみをこめて変化する。

動物が人間に楽々と変われるっていうことは、その間に豊かな温かい抱き合った関係があるからなんだ。
いっぽう疎外状態においちいって人間が動物になるということは、これは豊かで抱き合った関係ではない。

『悩むことはない』文藝春秋


金子兜太(とうた)氏は、90歳を過ぎてなお、激情をほとばしらせる熱血の俳人だ。
金子氏は「抱き合いなさい」という。

「抱き合う」とは、道元禅師の言う、「一体一如(いちにょ)」のこと。

「一体一如」は、二つの対立概念を超え、一体になることだ。
生と死、体と心、幸と不幸、善と悪、正と邪、明と暗、健康と病気、成功と失敗、
と言う二元対立の世界から抜け出ること。

疎外の反対は、受容であり、共感であり、一体だ。
禍福は糾(あざな)える縄の如し、という言葉があるが、
幸も不幸も、成功も失敗も、健康も病気も、振り子の右と左の関係。

日本では、万葉の昔から人は自然と一体であった。
欧米人には雑音にしか聞こえないという虫の音を、聞き分け、愛(め)でる繊細な感性を持っている。

動物に対しても、人間同士も、温かな抱き合った関係でいたい。



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